クズ女子:6 ページ7
「国見」
「なんだよ」
「及川先輩ってさ、普段どうなの」
「はあ?」
聞く相手間違えたわ。
ただ、どこか手負いの獣みたいな危うさのある…言い換えて、物凄く性格の悪いあの人は、バレー部の前だったらどうなのだろうかと。
まずは敵(今後関わるかどうかさえわかんねえけど)の事を知っておきたいと思った。
「あー…敵情視察? みたいな…」
「…? ヘラヘラしてるしチャラチャラしてるよ。でもバレーにはホント真剣に打ち込んでる。まあ性格悪いけど」
「性格悪いの?」
「ん、ああ。それがプレーに反映されて結果的に功を奏してるけど。バレーは駆け引き、いかに相手の弱点を見つけ、そこを突けるかが勝負を制すからな」
最悪。
私、既に弱点晒してんじゃん。
…ああでも、今までで性格悪い女子も猫かぶり女子もたくさんいたはずで、私もその他大勢となんら変わらないだろう。
だから、コチラばかりが気にしてやる必要もない。
と、いうより、もう私が会いたくねえ。
あんなに腹ン中真っ黒な人、初めて見たし。
言動の端々から性格の悪さが伺えた。
私なんて可愛いもんだろう。
人の嫌なことをとことんするタイプ。
…対策、考えておいた方がいいかもしれねえな。
◆◇◆
「じゃあ東雲さん、それを理科室までお願いね」
「わかりました、任せてください!」
クラス皆のノート、それからプリントを一人で抱えて職員室から出る。一応優等生やってるから教師によくこういう事を押しつけられるのだ。ホント、ざけんなよクソが。これぐらい自分でやれんだろって思うのは私だけ?
心の中で理科教師を罵倒していると、腕の中のノートの半分以上が消えた。
「しげ、…矢巾先輩!」
「俺も持ってくの手伝うよ、一人じゃ大変だろ?」
一人で持てねえほど軟弱じゃないけどな。
私はお言葉に甘えて持っていってもらう事にした。
「ありがとうございます!」
◆◇◆
理科室につき、教室の戸をピシャリと閉めてノートとプリントを机の上に置いた。
「おい秀、どういう風の吹き回しだよ」
「お前何キャラ? なんなの気持ちわりーよ」
実はこの男、親戚だったりする。
いとことかそんなに
とっくにクズバレ済み。
「で、何なわけ」
「…お前、及川さんとなんかあった? 及川さんにお前のこと聞かれたんだけど」
…マジかよ。
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ノコキノ - とても面白く、ワクワクしてました!続きを書いて欲しいです!無理にとは言いませんが! (2021年10月22日 19時) (レス) @page37 id: d2ad17c9e0 (このIDを非表示/違反報告)
志織(プロフ) - おしるこぉさん» 及川さんの幼少期は凄く可愛いんじゃないかと思います(笑)コメントありがとうございました! (2018年12月7日 7時) (レス) id: f90efcc153 (このIDを非表示/違反報告)
おしるこぉ - oh……ショタっていいよね(イケボォ) (2018年12月6日 16時) (レス) id: 4bcefc2029 (このIDを非表示/違反報告)
志織(プロフ) - ゆうさん» ちょっと感動ものに寄せました。今とてもかっこいいので、小さい頃の及川さんは可愛いでしょうね(笑)コメントありがとうございます! (2018年4月8日 13時) (レス) id: f90efcc153 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 何故か、感動モノに見えた。ちっちゃい頃の及川さんって可愛いですよねww (2018年4月6日 14時) (レス) id: ab32ce7f46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:志織 | 作成日時:2016年12月31日 21時