ひとめぼれ【黄×赤】 (ページ26)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:1,163 hit

２５ページ26

「ねぇるぅとくん、次理科のレポート提出だけど終わってるー？」

「……あ」

やっぱり。彼のことだからやってないとは思ってた。

彼はやっば…と頭をかく。

「おねがいりいぬっ、、写させてぇぇ」

「もぉ～！！しょうがないなぁ！！今回だけだよ！？」

結局毎回見せてあげるんだけどね。

そんなうるうるした目を向けられたら見せるしかないじゃないか。

「うえー！？るぅとが勉強してる！明日雪でも降るんじゃねぇの！？」

急に大きな声がしてビクッと肩を竦める。

彼とよく絡んでいる男子たちだ。

所謂うるさい系男子ってやつ？

俺、苦手なんだよなぁ…。

「って、え！？りいぬのレポート超すげぇ！！」

「わっ、え？？」

初めて名前呼ばれた……。

急なことに驚いて落ち着かないけど、居心地は良い。

なんていうんだろ、ほわほわする。

「なぁ、今度教えてよ、べんきょ！」

「えっ…お、俺で良ければ…！」

「あはっ、何だよそれ！りいぬだから良いんだよっ！」

るぅとくん以外から話しかけられるなんて、初めてだ。

「ふふっ、良かったね、りいぬ」

俺の隣で、微笑む彼がいた。