ダーリン｡３ Shori.S (ページ4)

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darling６３ページ4

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｢はやく行ったらどうですか！？
先輩むかつくし！！

あんなに勝利くんに好かれて……｣

『あ…りがとう！！…』

あたしはそう言うと走り出した。

『……ぐすっ。こんなはずじゃなかったのに。

彼氏にキスした女にありがとうなんて…｣

そんなことを呟いたことも知らず、

あたしは全力で教室に走った。

教室につくと勝利くんはいなかった。

『ハル！！勝利くんは！？』

｢A！その顔悲惨！！｣

そりゃそうだろう。

さっきまで大泣きだったから綺麗な顔のはずがない。

｢あっA～！！勝利なら図書室いったよ！｣

にこっと笑った優太が

Ｖサインをしながらそう言った。

『ありがとう！！』

ごめんね

ごめんね、勝利くん

あたしは図書室に再び走り出した。

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＿＿＿＿＿＿＿＿

バンｯ！

勢いよく開けたドアの向こうには誰もいなかった。

『はぁ…はぁ…』

整わない息で静かな図書室に入った。

あまりの静かさに誰もいないんじゃないかと思った

その時だった。

｢誰？｣

聞きたくて仕方なかった人の声が聞こえた。

『勝利くん。』

あたしが名前を呼ぶと

奥の本棚の方からカタンと音がした。

あたしは

ゆっくりと音のした方へ歩いていった。

本棚にもたれ掛かっていたのは

やっぱり勝利くんで、

少しうつむいてるせいか表情が見えなかった。

『勝利くん、ごめんね。きら…』

嫌いなんていって。

この言葉を伝える前に

勝利くんにふわっと抱きしめられた。

『し……ょうりくん…。』

いつも泣いててごめんね。

『嫌いなんか…じゃな…いよ

だ……だいすぎだよ！！』

大切な、伝えたい言葉が

綺麗に言えなかった。

勝利くんは、抱き締める力を強め

｢知ってる。｣

泣いてるあたしの頭を優しく撫で、

勝利くんがあたしに小さく呟いた｡

｢嫌いとか言うな。馬鹿｣

静かな図書室で

勝利くんと

触れるだけのキスをした。

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ダーリン。Part３までやってきました！

まだまだ全然完結しそうにありませんが、
これからも読者様に読んでいただけるよう
頑張っていきたいと思います！

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