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僕はこの部屋から出てAを探しているのだが、彼女の母が植物を育てていた花壇にも寝室にもいなかった。風呂場にも二階の物置きにも彼女の姿はない。
トイレの扉もコンコンしたが、物音がしないので入っていないようだ。
どこに行ったんだろうか？もう一階は全て探したし、二階の物置きや寝室にもいなかった。
まさかもう殺されたのか？ それならそれでやばいじゃないか！
僕は焦った。ただひたすら汗を流しながら焦っている。落ち着け、落ち着くんだ！ きっとどこかにいるはずだ。
僕はとっさに寝室の上を見上げて、はしごが天井に収納されているのに気づく。もしかして屋上にいるのか？ それしか考えられない。
僕は近くにあった棒で階段を引き出して、バタンと音を立てながら地面にくっつく。直角のはしごを登ると、１人の少女が窓に向かって泣いている。
茶色い髪にピンク色のワン ピースを着た少女といえば清水Aしか思いつかない。
彼女の近くに寄っていくと、こちらに気づいたのかトマトのような赤い顔でこちらを見てきた。
「だ、大丈夫？」
僕は声をかけたが、彼女は首を横に振ってただただ大声をあげて泣いている。あまり声をかけないほうがいいのだろうか？
僕はその場で座り、彼女が口を開くのを待っていた。けれど、彼女は何も言わずにただ泣いている。
「そ、そろそろ僕は帰るね」
立ち上がり彼女に背を向けると、彼女が初めて言葉を発した。しかもその声は震えている。
「行かないで……私を……1人に……しないで」
「で、でも僕は何もしてやれないよ」
「なんだか……身体が寒いの。……寂しい……。そばにいるだけで暖かい……から」
僕は彼女の隣に座った。彼女の顔は鼻水まみれだったので、自分専用のティッシュを１枚彼女に渡す。
「これで顔、拭けよ。可愛らしい顔が台無しだ」
彼女は１枚のティッシュを手にして、ずずっと鼻水を拭き取った。しかし１枚だと足りないと思い、全部のティッシュを渡す。
「あ、ありがとう……今度は私かもしれないし……あなたかもしれない。もしかして私の父が殺されるかもしれない。もし私が生きていれば……私はひとりぼっち……。ただ……寂しい……」
彼女は僕の肩に涙を拭った。けれど、これはどうしようもない。「バラの伯爵」が殺しに来るかも分からぬのに、何もしてやれないなんて……。
僕はダメなやつなんだ。もう……。
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美月(プロフ) - 今読んでいる所なので、少しだけお待ちください！ (2018年2月18日 15時) (
レス) id: 8bca99ae07 (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空(プロフ) - misaki66666さん» 背景を変えるですか……。少し試してみようと思います。過激な表現はできるだけ少なくしたつもりでしたが……その出てくる数は考えていなかったので、参考になりました。感想とアドバイスをありがとうございました。 (2018年1月5日 9時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
misaki66666(プロフ) - 後、少し過激な表現があるお話に、五つ星の内星が○○個、と決めておくと分かりやすいと思います。文なども凄くいいと思います。続編も読んでの感想です。 (2018年1月4日 21時) (レス) id: c4f0e9bc83 (このIDを非表示/違反報告)
misaki66666(プロフ) - こんばんは。「シャニー」が作ったイベントにコメントを頂いた者です。貴方の作品は、とてもいいと思います。ここが悪いと言うなら、まず背景の画像が少し怖いです。もう少し可愛い絵に変えてみてはいかがでしょう。でも本当にこのままでもいいと思いますよ。 (2018年1月4日 21時) (レス) id: c4f0e9bc83 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ(プロフ) - 心の雨と虹の空さん» はい、応援してます！^^* (2017年12月18日 20時) (レス) id: 452482f8ee (このIDを非表示/違反報告)
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