▽(※) ページ32
「俺の部下を返せよ」
俺はあいつに怒鳴り声をあげた。俺の部下どもがいないと商売が繁盛できねえんだよ! 地団駄をふみ、怒りを露わにすると弟のウーレスはニコリと笑っている。
「あなたの部下は返さないですよ。なぜならここで死ぬんですから」
死ぬだと……何をする気だ。こいつは何を……。
焦燥に駆られていると、やつは青いスイッチを押した。すると、タンクの中にあったヤイバが回転して兵士は皆粉々に分解されて形が無くなっていく。真っ赤な血でタンクが染まり、その血は管を通って次の過程へと運ばれた。俺はあまりにも残酷であったため、その場で座り込み泣きながら笑い声をあげていた。
「……あっはっはっは。なんで死んだんだよ! 皆殺しにしやがって、笑えない冗談じゃねえか! 返せよ、返してくれよ」
しかし弟は俺を裏切るかのように微笑みながら恐ろしいことを言っていた。
「知りませんよ。あなたが悪いんでしょ? だから僕が殺してあげましたよ。悪魔にムチをうつのが普通ですからね」
弟は俺よりも残忍だった。あまりも恐ろしくて、歯が立たない。悪魔としては失格だ。仲間が死んでしまっているのに、なぜこんなに涙が出るんだよ!
悪魔なら涙をこぼしちゃいけないのに。
俺は立ち上がり涙を拭きながら叫び声をあげる。
「なんだお前は! 俺も殺そうとしているのか? 殺したけりゃ殺せばいい! それが楽しいんだろ? だったらやってくれよ。あいつらみたいにな」
俺は必死だった。いつもよりも本気だ。こんな温かいものを感じたのは何年ぶりだろうか。
俺は熱い何かを持って、魔法で倒そうとしたその瞬間。横から何かの出っ張りに気づき、それに吸い込まれてしまった。
「残念でした。殺しはしないけど、ちょっとだけ眠ってもらいますよ」
俺は違うカプセルに入れさせられて、そのカプセルに緑色の液体のようなものが挿入されていく。これでは溺れ死ぬではないかと思い、もがいていたがだんだんと意識が遠くなり眠りについてしまった。
【ムルードスside終わり】
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美月(プロフ) - 今読んでいる所なので、少しだけお待ちください! (2018年2月18日 15時) (レス) id: 8bca99ae07 (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空(プロフ) - misaki66666さん» 背景を変えるですか……。少し試してみようと思います。過激な表現はできるだけ少なくしたつもりでしたが……その出てくる数は考えていなかったので、参考になりました。感想とアドバイスをありがとうございました。 (2018年1月5日 9時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
misaki66666(プロフ) - 後、少し過激な表現があるお話に、五つ星の内星が○○個、と決めておくと分かりやすいと思います。文なども凄くいいと思います。続編も読んでの感想です。 (2018年1月4日 21時) (レス) id: c4f0e9bc83 (このIDを非表示/違反報告)
misaki66666(プロフ) - こんばんは。「シャニー」が作ったイベントにコメントを頂いた者です。貴方の作品は、とてもいいと思います。ここが悪いと言うなら、まず背景の画像が少し怖いです。もう少し可愛い絵に変えてみてはいかがでしょう。でも本当にこのままでもいいと思いますよ。 (2018年1月4日 21時) (レス) id: c4f0e9bc83 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ(プロフ) - 心の雨と虹の空さん» はい、応援してます!^^* (2017年12月18日 20時) (レス) id: 452482f8ee (このIDを非表示/違反報告)
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