元カレは記憶喪失【志麻】【センラ】

+49　続編のお知らせ ページ50

「……セ、ン、ラｯ…」


そう言って胸をドンと押すと簡単にセンラは離れてくれた。


「…本当は酔ってないんでしょ。
なんで、こんなこと」


するの？そういう前にセンラにギュッと抱き締められる。
モゾモゾと動いて出ようとするがきっちり押さえられてしまって出ることは出来ない。



「Aは僕のもんやないの？」
「違う」


と思う、その言葉は飲み込んだ。

私はものじゃないけど、今はそういう問題じゃない。



「私が好き？」



センラにそう聞けば、即答で＿＿＿



「当たり前のこと聞くんやね？」



と言ってくれる。

それはきっと志麻でも一緒なのだ。
求められてるのは私、それだけ。



「………ごめん、ちょっと考えさせて」



そう言って、深夜の街を駆け出した＿＿＿＿。


.


「…ったく、こんな夜遅くにだれ……は？」
「すみません、浦田さん。
相談したいことがあって……!!」
「……ま、いいよ、入って」
「すみません、ありがとうございます」


そう言って浦田さんに続き、部屋の中に入った。


「…なに、どうしたの、こんな遅くに相談って」
「………キス、されちゃいました」
「は？」
「センラにさっき会って、それで……」
「…………ねぇ、俺にそれ言うのって嫉妬してほしいからなの？」


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