優艶恋愛

弍拾伍。　　　-Kamui side- ページ28

「や、やめろっ!化け物っ
く、くるなぁ!!」








俺は叫び震える男を、殴りまくる。









暫くして、男の声が聞こえなくなって。
ハッと我に戻る。









「Aっ?!」









俺はAに近より、体を揺する。
何回も名前も呼んだ。







　

すると、Aは、うっすらと目を開けて、
俺の顔を確認して微笑んだ。
俺の名前を小さい声で呼んでくれて、
頬をその弱々しい手で撫でてくれた。









いつの間にか俺の頬に涙が伝っていて。









____,泣いたの何時ぶりだろう。








　
「·····ぁ 、かむ、い、さ、泣ぃ···て···る。
初めて、みた······。」








「A···。」









Aは、俺の涙をすくってくれる。
そして、自分の抱き抱えている、
幼い少女の死体を見詰める。









「み、こ。
ごめ、ん·····ね。
おね、ちゃ·····なのに····まもって、
あげ、られなくて···。」






Aは弱々しくそう呟くと、
俺の耳元に唇を近付けた。






"神威さん、大好きでした。
さようなら。"









最期にそう言ってAは
目を閉じた。









「俺も、だよ。
Aのこと、大好きだったよ。」









どんどん冷たくなっていくAの
体を抱き締めて、青くなっていくその唇に
キスを落とした。









「やっぱ、大好きじゃなかった。









·








·









好きなんて言葉じゃ足りないくらい、









·









·









愛していたよ、A_____。」

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