【銀魂】第七師団の人間４【神威】

愛してる。 ページ36

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「…好き」

俺の言葉を否定する為に必死になって首を振っている彼女も本当に可愛い。
カタカタと小刻みに震えている身体はきっと恐怖から来ているモノじゃないよネ？


俺と同じ、受け入れられたいという想いから来る震え______


俺はAが居なくなってから本当に色々考えさせられた。

何で居なくなったのか。
何で苛々するのか。
何で仕事が全く手につかないのか。


_____何でこんなに苦しいのか。



息が詰まって呼吸することもままならない夜が何度もあった。
頭が割れるように痛む日も、身体が冷えていくら暖めても無駄な日だってあった。

確か、「兎は寂しいと死ぬ」んだっけ。

夜兎も兎に含まれるのカナ。
凄く、今まで味わったどんな苦痛にも勝る堪え難い苦痛だった。

だけど、その苦しい日々の中で俺はやっと見つけることが出来た。

「…愛してる」

俺はAを殺意の対象として見ていなかったんだ。
きっとあの頃は淡いモノだった。
君が出て行ってから、本当に手遅れになる寸前で俺は見つけることが出来たんだヨ。

ねぇ、だから「受け入れて」。

君の中に俺を入れてほしい。



「…違う、『団長』さんは…私を愛してなんかいない」


_____違う、そうじゃない。

ねぇ、お願いだから「団長さん」なんて呼び方で突き離さないで。

苦しいヨ、否定しないで…

好きじゃないとこんな状態にならない。
好きじゃないとこんな風に伝えたりしない。
好きじゃないなら君をこんなに長生きさせてない。

好きじゃなかったら、愛していなかったらあんな苦痛に耐え切ることは出来なかった。

この感情を知らなければ________


「……やっと見つけた、感情の『名前』なんだ…、否定しないで…」


目が熱くて軽く頭痛がする。
絶対にもうあんな思いはしたくないから、逃げられないようにぎゅっと腕に力を込めて。

理解してほしい、わかってほしい。

この人と一緒に居たい、この人のそばに居させてほしい。

胸の中で増殖していく「受け入れて」がどんどん俺を蝕んでいく。

そっと背中に回って居た手に力が込められて、Aが身体を寄せてくる。
たったそれだけで胸が痛い程鳴り響いて、身体の熱が上がるんだ。

この苦しい感情に俺が付けた名は_____



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___________________________きっと「愛情」。








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