【銀魂】第七師団の人間４【神威】

無言の圧力。 ページ21

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「そういえばテメェ、仕事を受けて来たって言ってたな」

「うん。ここの副団長に晋助の接待役として雇われてね」

唐突に話し出した晋助に少しだけ驚く。
彼が話題を振ってくるだなんて滅多になかったことだ。
それに今日は凄く饒舌な気がする。
こんなに饒舌になるのは、戦場に出向く前の作戦会議と銀ちゃんと喧嘩するときくらいだ。
私との無駄話にだって本当に気乗りしたときだけしかしなかったのに。

何か考えているのだろうか。

「…何処からの派遣だ？」

「え？…っあぁ、本当に小さな地球の会社だよ」

ここで「万事屋」だなんて口を滑らせたら銀ちゃんが危ない。
晋助が銀ちゃんが万事屋を営んでいることを知っている可能性は十二分にあるのだから。

「嘘は吐くな」

パチンっと私の額に飛んで来たデコピン。
こんな一瞬で嘘がバレてしまうだなんて…
確かに少しびっくりして、言葉に詰まってしまったけれど変に吃った気はない。
本当に恐ろしいな。

額を片手で抑えて、恨めしそうに晋助の方を見れても眼力と無言の圧力で押し返されてしまった。

「…まぁ、そこは深くは追求しねェ。俺が聞きてェのはお前と春雨の「第七師団」との関わりの方だ」

「…っうん？何で私と雇い主さんの関わり？」

再開してから１時間も経っていないというのに一体何に勘付いたと言うんだ。
私と第七師団との関わりなんて話題は振っていないし、まだ話してもいない。
ただの雇人と雇い主だ。
そんなことはわざわざ聞くことではないだろう。

何故、関係性を問われている？

「違うな。俺はお前と『第七師団』との関わりを聞いている。雇い主だの雇われだのは興味ねェよ」

「…」

絶対に何かがバレている。
いや、バレているというよりは「知っている」のだろうか。
まさかまさかあの痴態まで知っているのではないだろうな。
あれを晋助に知られるのは大分抵抗がある。
悩み事は話せる仲だと思うが、痴情の縺れのようなものはなるべく話さないようにしてきたのだから。

「…お前、一時期第七師団に属していただろ？」

そう言って私の方に向けられた瞳は嘘を吐くことを許さなかった。
鋭い眼光が「嘘を吐けば殺す」と物語っている。
実際殺されるか如何かはわからないが、私はその無言の圧力にまたも白旗を上げることとなってしまった。

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