【銀魂】第七師団の人間４【神威】

総督様。 ページ18

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「お待たせしました」

「あぁ…いや、別に待っちゃいねェが…っ」

私の姿を見て何かを言おうとした接待相手の口を両手で精一杯塞いだ。
何かを話そうとしている接待相手の口を塞ぐなんて荒技は選ばれた者にしか出来ないと思う。
こんなことをしてしまっては相手に失礼なんてものじゃ済まないだろうが、こんなところで騒がれては「団長」の目に止まってしまう。
そうでなくとも、先程目が合った気がしたというのに。




_____あぁ、そういえば髪を括っていなかったな。

いつも三つ編みにされていた髪が今日は降ろされていた。

「遊女」ちゃんに括ってもらうのを忘れでもしたのだろうか。
いや、今も毎晩毎晩２人で遊んでいるだろうからそれはないか。


じゃあ喧嘩でもしたとか？


___喧嘩する程仲が良いと。


あぁ…何だか嫌になってきたな。


「…っ離しやがれっ」

「おぉっと」

私が無駄な思考を走らせている間に接待相手は私の手を払い退け、軽く私を睨んだ。

…訂正しよう。
軽くではなく、眼力だけで人１人くらい殺せそうな睨みだ。
これを軽くで通すのは少し無理があった。



まぁ、予想通り接待相手は鬼兵隊総督様な訳で。




「………お前…何でこんな処に居るんだ？」

「久し振りとかそーいうのは無いのかい？…べっつにー？仕事受けて来ただけだよ」

如何やら晋助も頭でちゃんと私を認識し、落ち着くことが出来たようだ。
先程まで鋭かった眼光がほんの少しだけ優しいものになった気がする。
人１人くらい殺せそうな眼力から人１人くらい半殺し出来そうな目付きに変わっている。
これは大きな変化だと私は思うよ。

「…お前が受けるような仕事じゃねェだろ。接待業務なんざ似合わねェ」

「再会して早々失礼だなぁ…晋助に比べたら私の方がこの仕事は出来ると思うよ？」

「俺と比べるな。馬鹿か」

折角再会したというのにこの暴言の吐きっぷりである。
確かにこんな状況下で再会ムードを出されても困るのだが、ここまでバッサリされると少しだけ寂しい。

不満気に顔を睨んでやったが意にも介さず、「取り敢えず座れ」と隣を手で叩かれ渋々腰を降ろすことにした。
ほんの小さな反抗のつもりで少しだけ間を空けて晋助の隣に腰掛けてやる。


見かけと全く違う柔らかいとは言い難い椅子の感覚に少し戸惑うも、自分の任務を全うすべく気合を入れ直した。

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迷走。→←多分大丈夫。

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