【銀魂】第七師団の人間４【神威】

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それから「菉」は食事を度々運びに来てくれたが、接待相手については妖し気な笑みを浮かべるばかりで、教えてはくれなかった。
何やら含みのある笑顔に不信感を募らせつつも、師団の皆に会わないように部屋から出ることが殆ど許されない私達をサポートし続けてくれたことには感謝している。

優秀な副団長様は仕事に追われているとかで顔を出すことはなかった。

沢山の案件の処理に手一杯になっている阿伏兎の姿は容易に想像出来てしまって苦笑いが溢れる。
偶には誰かが労ってやればいいのに。



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銀ちゃんは此処に来た初日からそんなに変わっていない。
緊張という概念がない程にゆったりと過ごしているのだ。
やることがなくて暇で仕方ない私達は如何にして「菉」の無表情を崩すかという遊びを繰り返しては返り討ちにされた。
もういっそのこと団服のズボンを下ろしてやれば良いのではないかと血迷った折、押さえ付けられて殺されそうになったのは記憶に新しい。
やはり、彼もれっきとした夜兎であることを身を以て知ることとなった。



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接待時に身に付ける洋服を見たときは唖然とした。
今迄も此れからも着ることはないであろう、綺麗な服に幼子のように目を奪われたものだ。
肩紐の黒い白いワンピースは膝丈程しか無く、脚を開いて座ることは許されないだろう。

何より露出度が高い。
私は肌の弱さ故に幼き頃から必要最低限の露出しかしてこなかった。
勿論、水着を着て水遊びをしたこと等一度もない。

腕や脚が完全に晒されるこの洋服では、気が散って依頼に集中出来ないと「菉」に訴えた。
半ば無理矢理、黒いショールを羽織らせてもらうこととなった。
私としてはこれでもまだ不満なのだが「これ以上副団長の頭を悩ませるわけにはいかない」と、頭が制止した為に妥協した。

もしものときに備え、スカートの中にレッグストラップを付けてナイフを隠し持つことになった。
愛用の刀は流石に大きさの問題でスカートの中には収まり切らなかったのだ。

銀ちゃんは私のボディガードという立場なので、木刀の持ち込みが許された。

「団長」の見張りは副団長が。
私の身の回りを銀ちゃんが。

と、鉄壁の布陣である。


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「もうすぐ晋助に会える」と心を昂らせる私とは対照的に、銀ちゃんは「殺されるかもしれない」と自分の身を案じていた。

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