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初兎は私のことを放って、何処かに消えたんだ。
ずっと、ずっと解かってた。
初兎が死ぬ間際に発した言葉も、なんで初兎が私を庇って死んだのかも。
トラックに轢かれそうになった時。
″助けて″
そう願ったんだ。
初兎は、ずっと前の約束を守ってくれた。
私が忘れてしまっても、初兎はずっと守ってくれてたんだ。
全部、見て見ぬフリをしてた。
認めてしまったら、初兎が今度こそ消えちゃう気がして怖かった。
だから、大嫌いなのは初兎じゃなくて、
臆病な、私だったんだ。
ひたすら走って、走って、走り続けた。
気が付けば日は暮れかけていて、靴紐が解けていた。
でも、そんなことどうでもよかった。
『初兎、』
やっと公園に着いた。
あの日座ったベンチに、人がいる気配がした。
多分、いや。きっと初兎だろう。
『私、』
乱れた息を整えて、真っ直ぐにベンチの方を見る。
あの日とは違って、蝉はもう鳴いていなかった。
『私も、初兎が好きだよ。』
「...ありがとう。」
微かに、そう聞こえた気がした。
私は少し微笑んで、ベンチに背を向けた。
これで、終わったんだ。
赤くない地面の上をゆっくりと歩く。
涼しい秋風に背中を押されるように、少し歩くスピードを速めた。
空を見上げれば、綺麗な夕日が私を照らしていた。
私は解けた靴紐を結んで、公園の方を振り返った。
『また、あおうね。』
そう呟いた独り言は、夕日に吸い込まれていくように静かに消えていった。
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ちと(プロフ) - まじで泣いてしまう...初兎ちゃんと、夢主さんにはあのままの日常を送ってほしかったなぁ... (8月22日 15時) (
レス) @page16 id: f6b0a849c1 (このIDを非表示/違反報告)
Near - ひーいれりすさん» 返信遅れちゃいました〜！すみません💦涙を止めること....できないですねｗ ハンカチで拭いといてください！！() (2023年3月26日 14時) (レス) id: 20a94c6827 (このIDを非表示/違反報告)
ひーいれりす - すいません誰か涙を止められる人はいませんか… (2023年3月6日 23時) (レス) @page23 id: 166743b295 (このIDを非表示/違反報告)
Near - 瑠夏さん» 目からスライムという表現で笑ってしまった() 人を泣かせる天才....。ありがとうございます（？） (2022年11月14日 20時) (レス) id: 20a94c6827 (このIDを非表示/違反報告)
瑠夏 - やばっ目からなんかスライムが止まらない(;~;)Nearさんは人を泣かせる天才かな？？ (2022年11月14日 6時) (レス) @page23 id: 427d2fc8fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Near | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/
作成日時：2022年9月5日 18時
