回想２『救世主』 ページ8
『Aか。君はなぜこんなところに？』
『……別に。あんなところにいたくなかっただけだ』
『…家が嫌いなのか？』
『…そうだな。＿＿＿＿
『──っ！！』
その時、なぜかエルヴィンは目を見開きこちらを見ていた。
──彼は見た。彼女の顔を。先程まで話していた彼女の目とは明らかに違った。目が紅く光り、見る者をゾッとさせるような、ここではない“何か”を見ているような、そんな恐ろしい目をしていた。それはまるで、まったくの
“もう”と言ったその言葉は、本当に“彼女”の言葉なのだろうか＿＿＿＿。
『……君は、』
『…？』
それだけ言って黙ってしまった。少し俯き目を伏せているその顔は、何かを考えているような表情だった。
『調査兵団に来ないか？』
『……は？』
何を考えているのかと思いきや、突然そんなことを言い出した男に私は思わず固まった。
『……なんで私なんだ』
『君に興味が湧いた』
『…………』
何言ってんだこいつ、という目で思わず見てしまった。
『私と共に来い、A。私に力を貸せ』
『……』
最初はマジで何言ってんだろうと思ったし、頭のおかしい奴だと思っていた。けど、こいつの言葉に嘘は無かった。そう、思った。
『……縛られずに済むのか』
『あぁ、約束しよう』
こいつの手を取ることで、こいつに付いていくことで、こんなクソみたいな生活から…あいつらから解放されるなら……
『──なってやる。兵士でも調査兵団でも、なってやるよ』
私はあの日から、エルヴィンに付いていくと決めた。私を救ったこの男に、最後まで力を尽くそうと。
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【現在公開可能な情報】
No.6《兵士となった経緯》
Aは引き取られた夫婦からまともな扱いは受けておらず、今の生活に嫌気がさしていた。ある日、2人が外出するのを見計らって家を抜け出し、たまたま一人でいるところに居合わせたのがエルヴィンである。そしてAはエルヴィンに誘われ、兵士となった。彼に忠誠を誓い、最後まで付いていくと決めた。
No.7《？？？》
エルヴィンが一瞬だけ見た、まるで“別人”のようなAの姿。本人に自覚は無し。…果たして誰なのだろうか。Aなのか、あるいは＿＿＿？
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大福モチ(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！！わわ、嬉しいお言葉…！！精一杯頑張らせていただきます！！更新はマイペースですが、ぜひお付き合いください！ (3月8日 2時) (
レス) id: 80560d8d1d (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (3月7日 12時) (レス) @page5 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
大福モチ(プロフ) - キョンシーさん» コメントありがとうございます！！わわ、1番好きって言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しいです！！！！更新はマイペースですが、よければお付き合いください！ (2月28日 12時) (レス) id: 80560d8d1d (このIDを非表示/違反報告)
大福モチ(プロフ) - バナナプリンさん» コメントありがとうございます！！更新マイペースですが楽しんでいただけると嬉しいです！！ (2月28日 12時) (レス) id: 80560d8d1d (このIDを非表示/違反報告)
キョンシー(プロフ) - 進撃の巨人の二次創作で１番好きです！更新待ってます！ (1月18日 21時) (レス) @page3 id: 84d2022181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大福モチ | 作成日時：2023年11月29日 22時
