第16話「あの日の約束」 ページ23
Aside
A「…なぁ、リヴァイ。あの日の約束、覚えてる？」
星や月が光る空を眺めながら、私はリヴァイにそう問いかける。
リヴァイ「…約束？」
A「“いつか、一緒に外で遊ぼう”…っていう約束。結局果たせなかったな。……いや、あんなガキの頃の約束を覚えてる私も私か…」
リヴァイ「………」
ハハッ…なんて笑うAの横で、リヴァイは目を伏せる。
リヴァイ「(……本当は少し違ぇ。あの時、交わしたのは＿＿＿＿＿)」
──────────
A「ねぇ、リヴァイ。そとはね。ここのそらよりも、ほしがかがやいててとってもきれいなんだよ！だからね！いつか、“いっしょにほしぞらをみよう”ね！」
リヴァイ「！…もちろんだ」
A「やくそくだよ！」
──────────
リヴァイ「………」
A「今日は満月か〜。綺麗だねぇ」
星空を眺めてそう言うAに、リヴァイも星や月が輝く空を見上げる。
リヴァイ「(……もうとっくに、約束は果たされてる)」
今こうして共に星空を眺めていることに、フッと笑うリヴァイ。十数年越しに、何気なく交わした約束が叶ったのだ。叶うはずないと、そう思っていたのに。
本当の約束は少し違うことを知らないAは呑気に空を眺めていた。
リヴァイ「(…まぁ、こいつには絶対言わねぇが)」
なんて思いながらも、数多の星が輝く空をリヴァイとAはそれから少しの間、2人で眺めていた。
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A「今から遊ぶ？」
リヴァイ「バカ言ってんじゃねぇ」
A「ひどっ」
リヴァイ「……もう約束は叶った」
A「え！？嘘ぉ！？あ、遊んだっけ…？い、いつ！？」
リヴァイ「………本当にアホだな、てめぇは」
A「なんだとッ！！？」
リヴァイ「………ﾌｯ」
A「何笑ってやがるテメェ！！」
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作者名：大福モチ | 作成日時：2023年10月29日 15時
