第8話「男子寮」 ページ15
Aside
私はあの後、部屋へ案内するべくイザベルを探しに向かった。
A「…ま、探す必要もないか」
おそらく彼女はリヴァイ達といるだろう。そう考えた私は男子寮へと向かう。
すると、前方から不機嫌丸出しのフラゴンがやって来た。
A「お、フラゴン」
フラゴン「……Aか」
明らかに機嫌が悪いフラゴンを見て、あぁリヴァイになんか言われたんだなとすぐに察した。
A「あいつになんか言われたんだ？」
フラゴン「…チッ」
A「(機嫌悪ッ)」
フラゴン「……なんでお前じゃなく、俺なんだ…」
A「私も手伝うことになっただろうが。感謝しろ」
フラゴン「知り合いなら扱い方わかってんだろ？お前で十分じゃないか…」
A「………そうでもねぇよ」
フラゴン「…？」
A「…ま、決まったからにはやるしかねぇしな。んじゃ私はイザベル呼びに行ってくるわー」
ヒラヒラと手を振って、私はその場を後にした。
﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊ ﹊
男子寮の部屋へ着くと、扉をノックした。
A「入んぞー」
そう言って扉を開けると、ファーランが慌てた様子で「な、なんでしょうか！」と敬礼した。
A「…ははっ、敬礼はこうな？」
私がやってみせると、すぐに真似をして「あはは、すみません…」と笑った。
ファーラン「…それで、何か？」
A「あぁ、イザベルを部屋へ案内しようと思ってな」
イザベル「えぇー！？俺もここがいい！！」
A「ダメなもんはダメ。ほら、行くぞ」
えぇー！！と言いながらも大人しく着いてこようとするイザベルに、私は苦笑いを浮かべる。
そんな時、リヴァイと目が合った。お互いに自然と睨み合っていく。たちまち不穏な空気になった私達に、2人は焦った顔をしていた。
リヴァイ「……チッ」
A「…あ"ぁ？」
顔を逸らし舌打ちをしたリヴァイにブチ切れそうになるが、なんとか堪えて私はイザベルと女子寮へ向かった。
リヴァイ「………」
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作者名：大福モチ | 作成日時：2023年10月29日 15時
