26.授業2 ページ26
周りを見ると､針に変えるので精一杯な子､そもそも少しも変えられない子､私と同様すぐに変えることのできた子など様々だった。
ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「あら…これは…！」
どうやら､先生から見ると周りの子の中で私が最も優秀だったらしい。
目立つのは避けたいのに…少し派手にしすぎたな､少し苦労している素振りを見せたほうが良かったかもしれない。
ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「皆さん！見てください｡Ms.マルフォイがやりました｡素晴らしい！スリザリンに10点加点します｡」
ｾｵﾄﾞｰﾙ「やったな､A｡」
『いやぁ…､あはは…｡』
それから先生は私に向かって小声で､
「先程のクラスでも優秀な子がいたのですがね､これほどではありませんでした｡」と言った｡
なんだかこそばゆい｡こんなにも素直に人に褒められたのは久しぶりだった。
だがそれよりも少し気になることがあった。
『ありがとうございます｡ところで…』
私はその優秀な子に心当たりがあった。
『その優秀な子というのはMs.グレンジャーの事でしょうか｡』
先生は驚いたように応えた。
ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「えぇ､そうですとも｡ですが意外ですね､彼女と交流が？」
『入学式の時に少し…それだけです｡』
そうですか､と先生は言った。
お互いを高め合えるような関係になってくださいね､とも。
そうして授業が終わり､次はついに闇の魔術に対する防衛術の時間だ。
スリザリン含め､多くの生徒が楽しみにしていたが､クィレル先生の授業は肩すかしだった。
先生は常にびくびくしながら話をしているし､教室には強烈なにんにくの匂いがプンプン漂っていた。
比較的気の強い子が多く､貴族出身の子がほとんどのスリザリンでは特にクィレル先生の授業は不評だった。
ただ､代々闇の魔術の防衛術の先生は何かしら不幸な事故に遭い､教員をやめている。
2年生からはまた違う先生になってるかもなぁ〜なんてのんきに考えていると､授業はいつの間にか終わっていた。
授業が終わると私は真っ先に図書室へ向かった。
ホグワーツには沢山の本が揃っている。
それはもちろん魔法生物の資料もだ。私は卒業までに全ての資料を読み終わってやる､という熱い決意を胸に抱いていた。
借りて､トランクで読もう､なんて考えながら私は本を何冊も手に取った。
すると突然､私の背丈よりもずっと上の方から声が降ってきた。
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作者名：まりっぷる🍏 | 作成日時：2023年5月21日 22時
