22.推測 ページ22
守護魔法と未来予知だ｡
理由を話すとこういうことだ。
まず未来予知。
まず1つ､前例が2件あるということ。
そして絶対的な未来予知は､多大な魔力を扱う強力な力だ｡
占学に専攻している人々でも､並大抵の者にできることではない。
そして､前に扱うことのできたうちの1件は､強大な魔力を扱ったことによる疲労で身体が衰退し､死を迎えたらしい｡
そして､結局その人の見た未来は誰も知ることができなかった。
そしてもう一つは､未来の惨劇を見て恐ろしさの余り気をおかしくし､自ら川に飛び込んだらしい。
……できればこの能力ではない事を祈りたい。
精神力に自身はあれど魔力を一度に使ってしまうとなると使いこなすことは困難だろうから…それに､未来を知ってもそれを誰にも伝えられないなら力の意味がない｡謎が増えるだけだ。
次に守護の力だ。
そしてこれは前例があるのか無いのか定かではない。
定かではない、というのは､昔神話の守護神の話を聞いたことがあるからだ。
そしてもし､その神と慕われる物が､人として､魔法使いとして､生きていたら。
そんな可能性を捨てきれなかったのだ。
そしてこの力は未来予知と同様多大な魔力やセンス､才能が問われるものだ。
闇の帝王のオリジナル呪文である鉄の盾も､完璧に攻撃を防げるわけではない。
だからこそ､ダンブルドアは大切な人やホグワーツを守るために､
闇の帝王は己の野望を遂げるために､この力を欲するのではと考えたのだ。
…まぁこれは推測でしかないから､なんとも言えないんだけど。
今はただ自身の魔法のレベルを上げるしかないということ｡それだけは確かだ｡
『これだけ考えても結局これかぁ…』
この部屋の使い道は後々考えるとして…一旦トランクから出よう。
考え事をしているうちに､もうあと小一時間で授業が始まる時間になっていた。
私は部屋にあったはしごを登りトランクから出た。
幸運なことに二人はまだ眠っていた。
『あと十分したら起こそう。』
そう思いながら私は魔法生物の図鑑を開いた。
幻の生き物とその生息地。ホグワーツの教科書で､私の大好きな本だ。
著者のニュート・スキャマンダーはどんな人だったのだろうか。ここまで魔法生物を愛しているのだ､少し変わった人だったかもしれない。
そんな事を考えながら私は本を読み終え､二人を起こし､授業の準備を手にスリザリンの談話室へと向かった。
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作者名：まりっぷる🍏 | 作成日時：2023年5月21日 22時
