18.相部屋 ページ18
料理をたらふく食べたあと､私達は監督生の案内の元スリザリンの寮へと向かった。
スリザリンの寮は水面より低い地下にあり､その静けさはスリザリン特有の上品さを表していた。
落ち着いた色の家具や壁紙｡重厚感のある絨毯。
私は､スリザリンらしいな､なんて当たり前の事を考えた。
それから､女子と男子に別れ､それぞれ寮の部屋へと向かった。
私は父上の言葉を思い出す。
「寮に入れば高確率で相部屋になる」…、
私の相手は誰だろう？
どうせなら一人が良かったけど､そうもいかないだろうし｡
そう思いながら私はこれから自室として使う部屋のドアを開けた。
するとそこには､黒髪の少し気の強そうな子と､金髪の凛とした雰囲気の子がベッドで話をしていた。
？「あら、貴方も同じ部屋なの？案外人数が多いのね｡」
黒髪の子が言う
ﾊﾟﾝｼﾞｰ「私はパンジー・パーキンソン｡パンジーでいいわ。」
ﾀﾞﾌﾈ「私はダフネ・グリーングラス｡これからよろしくね｡」
『マルフォイよ｡A・マルフォイ｡よろしく､二人共』
ﾊﾟﾝｼﾞｰ「あぁ､貴方が｡想像よりずっとマシだわ｡」
ﾀﾞﾌﾈ「ちょっとパンジー！」
『……｡』
彼女…パンジーの言う想像というのは､列車かどこかで私の噂を聞いたのだろう。
どんなことを言われていたかなんて､想像に容易い。
『いいのよ､ダフネ｡それよりパンジー､私に対する噂って…具体的にどんなのかしら｡』
ビクリとしたようにパンジーが反応する。
ﾊﾟﾝｼﾞｰ「貴方が傷つくだけよ？」
『周りからどう思われてるか､知っておきたいの｡』
ﾊﾟﾝｼﾞｰ「わかったわ｡」
「一つは…貴方が出来損ないだとか､手違いで生まれてきた失敗作だとか､そんな話よ｡…まぁでもこれは皆が貴方に会えばすぐ消えるでしょうね｡何と言ってもあのマルフォイ家だしね｡」
「もう一つは､……貴方がグリフィンドールの奴らに媚びを売ってるって噂よ､あのハリーポッターやウィーズリーと話しているところを見たって言ってたわ｡こっちに居場所がないから､あっちに手を回そうとしてるって｡」
『そう……｡そんな噂が…』
ﾀﾞﾌﾈ「そんなの気にする事ないわA！」
『ありがとう､ダフネ｡私､相部屋の相手が二人で良かった｡』
ﾊﾟﾝｼﾞｰ「こちらこそよ｡さっきは強く言ってごめんなさいね｡」
『いいのよ､正直で､信用できるもの｡』
『これからよろしくね｡』
ﾀﾞﾌﾈ・ﾊﾟﾝｼﾞｰ「よろしく！」
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作者名：まりっぷる🍏 | 作成日時：2023年5月21日 22時
