12.選択肢 ページ12
その後もホグワーツについて話していると､当然"ハリーポッター"の話題が挙がる訳で。
ｾｵﾄﾞｰﾙ「今年入学する奴といえば…あいつが居たんじゃないか？"生き残った男の子"」
『あぁ､ハリーポッターね､列車にいるうちに彼にも声をかけておきたいな｡』
ｾｵﾄﾞｰﾙ「なんでだよ？僕なら悪目立ちするのは避けたいけどね｡」
『それこそなんでだよ、だよ！』
『せっかく鴨が葱を背負って来てくれたのに逃すわけ無いでしょ｡』
ｾｵﾄﾞｰﾙ「まぁ､確かハリー・ポッターは純血だし絡むのは好きにすれば良いと思うが…あいつに何か利用価値でもあるのか？」
『彼と良い関係を作ることは､私が将来彼の味方になっても､敵になってもメリットがあることだからね｡』
『逃げ道を作って損は無いし､敵になったとしても二重スパイとして身を置けるかもしれないでしょう？』
ｾｵﾄﾞｰﾙ「お前に平凡に生きるという選択肢はないんだな｡」
セオは呆れたように言った｡
『ま、てなわけで私はハリーポッターを探しに行くけど…一緒に行く？』
ｾｵﾄﾞｰﾙ「いや､僕はいい。さっきも言った通り悪目立ちは避けたいんでね｡」
『そう､じゃあまたホグワーツで！』
そう言って私はコンパートメントをでた。
ｾｵﾄﾞｰﾙ「まったく…何処までもだな｡」
セオドール・ノットは愛おしげに笑った。
私はコンパートメントを出て､とりあえずドラコ達のいるコンパートメントに戻った｡
ずっと3人で居させるのは流石に気の毒かなと思ったんだけど……
すでに3人の姿は無く､残っていたのはクラップとゴイルが食い散らかしたのであろう菓子ゴミだけだった。
まぁいいや､と思い私はハリー・ポッターを探すことにした｡
…結論から言うと､ハリー・ポッターは見つかった。
ただ､最悪の状況で。
ドラコ達がいなくなったのは､どうやらハリー・ポッターを探しに行くためだったようだ。
そこまでは良い､最悪なのはその後だ｡
ドラコは洋装店の時と同じような話をハリーにし､おまけに一緒にいたウィーズリー家の子を馬鹿にしたのだ。
はぁ､とため息をつき､その状況がどう動くか見ていたが､このままではハリーの中で"マルフォイ家"の印象が下がってしまう｡
仕方なく､私は動くことにした。
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作者名：まりっぷる🍏 | 作成日時：2023年5月21日 22時
