D O O R 『 D 』____0(ゼロ) (ページ10)

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亜｢みなさん飲んでますか！！｣

ずっと立ちっぱなしの亜嵐が

ビールの入ったジョッキを天井にかかげ、

大声を上げた。

いつの間に脱いだのか、

上半身裸になっている。

それを大笑いするアンナや中務を横目に、

私は呆れていた。

仲間だと思われるのが恥ずかしい。

ただただため息しか出てこなかった。

涼太とは大違いだ。

この男がダンスサークルにいること自体が疑問だ。

単に騒がしいばかりの猿男ではないか。

おそらく、モテたいがために入ったのだろう。

私以上に恥ずかしがっているのは、

亜嵐のすぐ傍に座っている少女、鷲尾伶菜。

彼女の場合、私と違って、

亜嵐が上半身裸でいるのが恥ずかしいらしい。

顔を赤め、俯いてしまっている。

その反応を面白がって、

亜嵐はしつこく追っていく。

伶菜は

伶｢やめてよ｣

と言って手で覆い隠す。

伶菜が嫌がれば嫌がるほど亜嵐は興奮する。

みんなが笑っているから余計調子にのるのだ。