Blue Bajou ページ5
『 酷い夜ね…。 』
自室の窓から見える海は異様に恐ろしく、災いを知らせているかの様。
何も起きない事を願いながらカーテンを閉めたAだったが、悪い予感は当たるようで、大砲を撃つ音が街中に鳴り響いた。
外を見なくても分かる、海賊が押し寄せてきたのだ。
Aは重いドレスから、軽装に着替えた。何年ぶりだろうか、この服を着るのは。
その上から黒いローブを羽織り、ローブに付いている帽子を深く被ると、腰に剣を差し、エリザベスの元へと向かった。
『 エリザベス！ 』
「 A！！ 」
総督の屋敷にはもう既に海賊が押し寄せていた。
狙いはエリザベスの持つアステカの金貨。
階段に居たエリザベスの元へ向かいたいのだが、海賊が彼女を見つけ追いかけようとしている。
『 エリザベス逃げろ！ 』
Aはそう叫ぶと、階段の手すりを使い海賊達に回し蹴りを喰らせ、エリザベスと海賊の間に立った。
『 早く！！ 』
エリザベスは、階段を駆け上がる。
それを確認しながら、Aは海賊と剣を交わした。
「 てめえ、誰だ。 」
『 教える義理はない。』
死なないなら、身動きを取れなくすれば良い。
そう思い、海賊を壁へ引き寄せると一つ気に剣を壁へ刺した。
「 まじかよ…！ 」
「 動けねえ！！ 」
1人や2人の動きを封じれても後からくる海賊に1人で太刀打ちするのは難しい。
そう考えたエリザベスはパーレイを申し出た。
『 パーレイ…本気？ 』
「 ええ。 」
思いの外堂々とした態度のエリザベスを連れていく海賊。
エリザベスがアステカの金貨を持っているとすると、ビル･ターナーの子供だと思っていても不思議ではない。
だとするならば、エリザベスがこの港へ戻ってくる事はないという事だ。
急いで階段を駆け下り、ウィルを探した。
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すずりんな(プロフ) - ねこねこさん» コメントありがとうございます！応援とても嬉しいですし、もちろん励みになります！気まぐれ更新ですが、この作品をよろしくお願いします！ (2017年8月11日 0時) (
レス) id: c5d7fb941e (このIDを非表示/違反報告)
ねこねこ - 面白いです！励みにならないかもしれないのですが、これからも頑張って下さい！応援してます！ (2017年8月10日 23時) (レス) id: 07a999bad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずりんな | 作成日時：2017年7月15日 19時
