失敗作ちゃんと神童くん。Ⅱ (ページ10)

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並ぶ影2つ。ページ10

Aside

三郎くんの隣に座った私。

……の隣ににぃにっ！！！

何かこう…妹の私が言うのも何ですがにぃに、顔面偏差値高いんすよ…それに顔面偏差値の高い彼、三郎くん。この2人に挟まれた状態でのお昼御飯って何っ？！拷問かっ！しかもめっちゃ気まずいやんっ！

こんな感じでひとり私が脳内ツッコミをかましている横で一郎さんがせっせと準備をしていた。

「じゃあ、いただきます」

一郎さんの声と共にぞろぞろと皆んなもいただきますをした。

『美味しい…』

「そうか！口に合ってよかったぜ！」

いや、神。

そんなこんなでナゴヤとイケブクロの皆んなで一郎さんのお昼御飯を楽しみ、今はもう夕方。

流石に長居し過ぎだ。

そろそろ帰ろうかな～と考えた末、私は三郎くんに言った。

『三郎くん、そろそろA帰るね』

「えっ、もう帰るの…？」

『う～…そんな悲しそうな顔しないで～』

悲しそうな顔をする三郎くんを思わず抱きしめた？

「じゃあ、明日は僕と一緒に学校に行こう？」

『！！うんっ！』

「明日、迎えに行くね♡」

『待ってるよ♡』

明日が、楽しみだな～♪

『よし…にぃに！帰ろっ！』

私はにぃにの袖を掴み、立たせる。

「はぁ～い！じゃあ帰るっす！」

『「お邪魔しました～」』

そう言って私とにぃにはお家へ帰った。

___ ___ ___ ___

「ねぇ、Aちゃん」

『どうしたの？にぃに』

「本当にあの子と付き合うの…？」

『…ほんとだよ』

「そっか…Aちゃんが決めたなら仕方ないよね…」

『………にぃに！』

「ん？どうしたの？」

『今日は一緒に寝よ!アマンダも一緒に！』

「…っ！…うんっ！」

2つのつながった影が朱いイケブクロの街を黒く彩っていった。