あなたへの好感度10% ページ10
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飲み物は私が好きでよく飲むルイボスティーだった。やっぱりかなり長く一緒にいたから私の好きな物ぐらい何となく分かってるんだろうな、て少し嬉しくなる。
『春千夜、』
「ンだよ」
『私がルイボスティー好きなのわかってたんだね』
私が助手席に少し視線と笑顔を向けても春千夜は、なんとも言えない表情でおう、と控えめに言って自分の飲み物をごく、と呷った。何だか、私が一度出ていってからなんというか挙動不審…とまではいかないけど、どうも前のように腐れ縁という感じの雰囲気が無くなってしまった。仕事に影響がなければ、いいっちゃいいんだけど。
◇
『あーここの代表気持ち悪いんだよなぁ…』
「…っAは会ったことないだろ」
あ、て思った。春千夜に心配されることはないとは思っていたけど、何となく知られるの嫌だなぁ、と思って春千夜には言っていないことがある。私が梵天に所属しながら警察庁でも働いていること以外に、私はいわゆるハニートラップ紛いなことをしてきた。
自分は顔はいいから女としてのプライドとして終わってるけど、両手で数え切れないくらいには男を罠にはめて情報を漏らさせてきた実はクズ女。
春千夜以外の幹部はみーんな知ってる。春千夜が知ったら多分軽蔑するだろうなあ。梵天にだってハニトラしようとする女はいる。勿論すぐ見つけて処分済みだけど。
『ごめん。商談の手続き、私同室しなくていい?』
「は?チッ…仕方ねえな、部屋の前にいろよ。いいか絶対離れんなよ」
『はは、子どもじゃないんだから分かってるよ』
そうして、私は部屋の前で待機。部屋の中からは春千夜の声とは別に私が好ましく思わない代表とあともう一人いる。多分先方の商談関係を担う者だろう。春千夜早いところまとめてくれるといいんだけど。
とかなんとかいううちにもう1時間が経ってしまった。するとその時、スーツの中にしまってあるスマホのバイブレーションが体に伝わり、誰かから電話がかかってきたことがわかる。先方にはこっちが変な動きがないか監視をしているから少しも電話の内容は流したくない。
仕方なく、そこにいる監視の人には“少し席を外します、もし三途さんが来たら伝えてください”と申し出て、了承されたのを確認してから一度外へ出ていった。
スマホの画面に表示された着信相手は橘 直人と表示される。午後からはアッチで仕事かぁ、と思いながら電話に出た。
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愛之助(プロフ) - みなみかわ東。さん» みなみちゃ〜〜〜ん😘😘😘😘😘😘 いい吐息ありがとう🥺 (2021年12月4日 12時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
河谷(プロフ) - 愛之助さん» ああもう頭ん中ではひ〜ちゃんだったのにごめん🥺🥺 (2021年12月2日 6時) (レス) id: 1007f168b9 (このIDを非表示/違反報告)
みなみかわ東。(プロフ) - とてもよい作品でございました(吐息) (2021年12月1日 21時) (レス) @page11 id: e84367e7a0 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 唯梨さん» あ〜ゆーりたん読んでくれてありがとうね…🤦♀️🤦♀️ (2021年12月1日 18時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 卍卐さん» お邪魔します…😌 (2021年12月1日 18時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛之助 | 作成日時:2021年10月12日 8時