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俺はあの日、耳を疑った。




中也が"好き"だったのだよ。




彼奴の……Aの言葉は、あの頃の俺が待ち望んで、
ずっと焦がれていたものだった。
好きだったと告げた彼奴の笑顔は、
Aが見せた笑顔の中で一番綺麗に見えた。
俺は背が小さい。Aよりも。
だから、何時か追い越して、守れる様になりたいと思っていた。
あれは彼奴が、太宰よりも自分を優先した初めての我儘に見えた。


私は中也が好きだったけど、治を救いたい。
でも、これだけは云いたかった。


そんな気持ちだったとしたら。
太宰が組織から消えたら手前は如何する、
なんて事を聞いた俺は相当に屑だ。

中也「Aを長期任務に連れていくのは、
太宰を追わせない為、ですか?」

森「太宰君とA君が二人共居なくなるのは、
今のウチにはこれ以上無い痛手だ。
…協力してくれるね?紅葉君も中原君も。」

はい、と答えた俺はどんな声だっただろうか。
Aは騙されてくれるだろうか。

中也「A、久しぶりに珈琲でも飲むか?」

『嗚呼、良いね。今日も治は忙しい様だし。』

なぁ、A。何で太宰が忙しいか知ってるか?
俺が如何して今、手前に話し掛けてるか、知ってるか?
長期任務が何の為にでっち上げられたか、知ってるか?

『今夜は天気が良いね。』

中也「嗚呼、星が綺麗だ。」

『横浜の街中では見えないよね。』

中也「まぁ、そうだな。」



A。




手前は俺の思いを知ってるか?

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設定タグ:ヤンデレ , 文スト , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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玉子焼き(プロフ) - 光落ちでお願いします (2019年7月4日 21時) (レス) id: 5ea9416d9b (このIDを非表示/違反報告)
ルフレ - 初コメ失礼します!!光落ちでお願いします! (2019年6月20日 7時) (レス) id: 6e8a9f431b (このIDを非表示/違反報告)
こん。(プロフ) - 闇落ちでお願いします! (2019年6月20日 6時) (レス) id: d886d50175 (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きのAlice(プロフ) - 光落ちでお願いします!!この作品好きなのでこれからも応援してます! (2019年6月19日 23時) (レス) id: dae695a2d7 (このIDを非表示/違反報告)
ひね(プロフ) - 初コメ失礼します!!闇落ちがいいです! (2019年6月19日 23時) (レス) id: af86408722 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋月 | 作成日時:2019年3月21日 7時

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