case.8 ページ9
「話変わるけどAちゃんさぁ、今日の体術訓練参加するんだって?」
ニコニコと萩原くんが私の方を向く。
ごくんとハンバーグを飲み込んでそれに向き合った。
『ん、そうだよ。女子の方に参加するもんだとばっかり思ってたんだけど、男子の方で参加してくれって、さっき教官に頭下げられちゃった』
「警察学校時代は誰も勝てなかったって言ってたよな、鬼塚教官。それで今日も男子の方に参加することを頼まれたんだろう?本当に強いんだな、柳は。」
「いや、単に俺らが鬼公にナメられてんだろ、気に食わねぇ」
ぴしゃりと松田くんがそう言い放ち、まるで「負ける気はない」とでも言うように睨まれた。
その目には、信念というか、野生の本能というか、そういうものがギラギラしていて、ぞくりと鳥肌がたつ。
今まで、ここに在学中も、卒業してからも、こんな目を向けられたことはなかった。
最初は私に勝とうと頑張っていた人だって、次第に少なくなるばかりだったから。
まさか、2年経ってこんな感情にまた巡り会うなんて。
その松田くんの目に感化されたように、みんなの目にも何かが灯る。
それは嬉しいんだけど、私への期待が上がってるみたいで何だか複雑。
『ご馳走様でした』
今日は、どうなるんだろう。
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ゆう(プロフ) - 警察学校組かっこよくて主人公ちゃんも素敵でキュンキュンしました。更新楽しみにしてます! (2022年10月10日 9時) (レス) @page15 id: d56bd6cb16 (このIDを非表示/違反報告)
ハキ - 主人公こんな感じでは無いでしょうか?書いて見ました。 (2022年10月5日 19時) (レス) id: e7766cc2a3 (このIDを非表示/違反報告)
ハキ - https://picrew.me/shareImg/org/202210/1649970_h8CiFBOK.png (2022年10月5日 19時) (レス) id: e7766cc2a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラピスラズリ | 作成日時:2022年9月24日 23時