第７話 最近の小学生 ページ8
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「A姉ちゃんって好きな人いるの？」
「へ！？」
レストランの中で、私の慌て声が響いた。
映画は小学生向けに作られたものとはいえかなりのクオリティで、保護者のつもりでついてきていた私も、気がつけばストーリーにのめり込んでいた。
それから丁度昼食の時間になっていて、お守り代として小五郎おじさんから頂いたお小遣いで、私とコナン君は近くのファミリーレストランでお昼を取ることにした。
ご飯を食べている最中、近くに座っているカップルをぼうっとコナン君が眺めているので、私は「あんまりジロジロ眺めちゃ失礼だよ」と小声で言った。
きっと小学生だから、物珍しくて興味があるのだろう。そう思っていたのだが。
「す…好きな人？」
あの人達を見ていると急に気になったのだと、子供らしい純粋な笑顔を出したコナン君に、私は「うーん」と唸ってしまった。
「いないかな」
「…いないの？ 学校に、かっこいい人とか…」
あからさまな落胆顔を見せたコナン君に、私は吹き出しそうになった。カッコいい人とかと言われて一瞬浮かんだのは新一だったけれど、なんだかそれを言うのは恥ずかしくて、「どうだろう」と呟いた。
「あ…でも、かっこいい人はいるよ。野球部の先輩とか…学校医の新出先生とかも人気かな？」
「へ、へえ……新一兄ちゃんは？」
再び急展開な質問をしてくるコナン君のおかげで、私はうっかりご飯を噛まずに飲みこんでしまった。
最近の小学生は皆こうマセているものなんだろうか。しかし、私はそこである事実に気がついた。
「わかった、コナン君……新一のスパイでしょ？」
「へ？ な、なんで？」
「だって急に新一の話なんか持ち出すんだもん。新一がどうせ、私が悪口言わないか探ってこいとかなんとか…」
言ったんでしょ、と言いかけて、私は言い留まった。いや、流石にその考えはないかと思い直したのだ。
それに、この話はコナン君が好きな人がいるのかと聞いてきたところから始まるのだから…そこから新一の話まで、小学生の彼がうまく運べるはずがない。
「……なんちゃって、変なこと言っちゃったね」
「あ、アハハ…やだなあもう。A姉ちゃんったら」
アハハと苦笑いをするコナン君に私も苦笑いを浮かべる。
好きな人。さっき一瞬新一の顔が浮かんだのは、きっと偶然じゃない。その理由は私自身がよくわかっていた。
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FenGkaz710(プロフ) - 2章楽しみ (2020年6月16日 19時) (
レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎたのでシリーズ化していると思いました……。面白過ぎます！！！更新応援しています！！！シリーズ化大希望です！！！！！ (2019年12月6日 3時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 首を縦に触るのではなく、『振る』ではないですか？ (2019年9月8日 11時) (レス) id: acbd1e9f39 (このIDを非表示/違反報告)
? ????? ?(プロフ) - 第1章おつかれさまでした！すごくすごく続き楽しみにしてるので更新早くして欲しいです(>_<) がんばってください！！♪ (2019年8月9日 1時) (レス) id: e7d5c65650 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにー(プロフ) - 茅架さん» 作者様本人ではなくすいません。その文書は合っていますよ！"違わず"というのは"たがわず"と読み、間違わずと言う意味です。 (2019年8月1日 1時) (レス) id: 2d86003c92 (このIDを非表示/違反報告)
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