第６話 幼馴染の声�� ページ7
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『なあ今度の日曜、空いてるか』
「え？ …うん。空いてるよ」
私は新一の言葉に少し胸が高鳴った。まるで、口調からしてもデートの誘いみたいだと思った。
しかし。
『じゃあコナン君が映画に行きてーみてーだから…連れてってやってくれねーか？ この間連れてくって約束してチケットも買ったんだけど、オレは都合悪くて…』
やはりそんなに上手くいくはずがない。私は、緩んでいた頬が強張ったような気がした。一人で期待したりして、自分が恥ずかしい奴に見えて、思わず手をぎゅっと握り込んだ。
「も、勿論、行けるなら行きたいけど…でもコナン君、私より蘭の方が仲良いんじゃないかな」
『え、あ、いや、オメーとアイツならきっと仲良くなれるんじゃないかって思ってさ…！』
妙に勧めてくる新一に、私は「じゃあコナン君がいいって言ったら」と言って、その誘いを受けた。
それから暫く、最近何をしているのかと互いに話していると、ある時になって新一が『もう時間だ』と言いだした。
『じゃあ…風邪引くなよ？』
「うん、新一も……私にも、また今度でいいから顔みせてね」
『…あぁ』
それじゃ、と言って、どちらともなく通話が終了する。思う事や感じる事はいっぱいあって、通話が終わった後、私はなんだか全身の力が抜けてぼんやりとその場で動けずにいた。
夢見心地で、本当に新一から電話があったのかもはっきりと言い切れない気分だった。それでも、確かに耳にした新一の声を思いだすと、胸がぐっと熱くなってきて、酷く苦しかった。
＿＿＿
日曜日、毛利事務所にコナン君を迎えに行くと、この間のようにソファで漫画を読んでいたコナン君が、「あ」と顔を輝かせて走ってきた。
「A姉ちゃん、今日の映画楽しみだね！」
「うん！ 昨日、楽しみで全然眠れなかったよ」
蘭は小五郎おじさんを起こしにいっているらしい。朝食はもう済ませたかと聞くと、うんと元気よく返事が返ってくる。
「それじゃあ行こっか」と手を差し出すと、コナン君は少し恥ずかしそうに笑って私の手を握り返してくれた。
もしや最近の小学生は手は繋がないのだろうかと思ったが、万が一迷子になられてしまっては困る。
ひとまず上の階にいる蘭とおじさんに声をかけてから、私はコナン君と共に、外へと出かけるのだった。
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FenGkaz710(プロフ) - 2章楽しみ (2020年6月16日 19時) (
レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎたのでシリーズ化していると思いました……。面白過ぎます！！！更新応援しています！！！シリーズ化大希望です！！！！！ (2019年12月6日 3時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 首を縦に触るのではなく、『振る』ではないですか？ (2019年9月8日 11時) (レス) id: acbd1e9f39 (このIDを非表示/違反報告)
? ????? ?(プロフ) - 第1章おつかれさまでした！すごくすごく続き楽しみにしてるので更新早くして欲しいです(>_<) がんばってください！！♪ (2019年8月9日 1時) (レス) id: e7d5c65650 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにー(プロフ) - 茅架さん» 作者様本人ではなくすいません。その文書は合っていますよ！"違わず"というのは"たがわず"と読み、間違わずと言う意味です。 (2019年8月1日 1時) (レス) id: 2d86003c92 (このIDを非表示/違反報告)
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