第１８話 新一の恋人 ページ19
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蘭に手招きされて、私も引き寄せられるようにその輪に混ざった。コナン君の手の中にあるのは、間違いなく新一の写った写真。
私達の様子に、赤木さんは「彼を知っていんですか」と驚いた顔で問いかけてきた。
「お、教えてください！！ 彼は今どこに！？」
おじさんの娘である蘭がそれに対して、新一は今複雑な事件に関わっていて家を離れているのだと答える。
「たまにAのところには電話くるんだよね？」
「あ、うん…でもどこにいるかは全然…」
「………そうですか……」
残念というよりは困りげに俯いた赤木さんに、どうしたのだろうと、私と蘭は顔を見合わせた。
そんな中、コナン君が「新一兄ちゃんに何の用なの？」と尋ねかけた。
「もしかして初恋の人だったとか？」
そうコナン君が付け加えたせいで、私はギョッとして赤木さんを見た。
しかし、続いて蘭がそれに強く笑い返した。
「そーんなわけないわよ！ だーれがあんな推理オタク！！」
「ら、蘭…」
思わず私が呼びかけると、蘭は思い出したように私を見て一瞬笑顔を固まらせ、それから「きっと新一に解いて欲しい事件があるのよ！」と再び笑顔を見せた。
「事件だったらあんなガキよりこの毛利小五郎がひきうけますが…」
「い、いえ事件じゃないんです！！ わたし彼に会いたいだけなんです！！」
おじさんの言葉を遮るように、赤木さんはそう判然と言い切った。その言葉が私の胸を騒つかせた。
「…し…新一に……どうして会いたいんですか？」
「だ、だってわたし達…」
わたし達。
その響きに、酷く嫌な予感がした。
「付き合っていたんですもの……」
「え……」
私は頭の中が真っ白になって、彼女の顔から目がそらせなかった。
背後で蘭が叫ぶ声がする。反対に、私は声ひとつ出せなくなった。
「付き合ってた？ 新一と〜！？」
「は、はい…」
まさかそんな筈ないと言い、私を見て赤木さんを見て、蘭が後ずさる。蘭や私を見上げて、「きっと何かの間違いだよ」とコナン君が焦ったように言った。
「ホラ、よく似た人とか…」
「間違いじゃありません！！ わたし＿」
新一さんとキスまですませました！！
赤木さんの言葉に、サッと血の気が引く。一瞬目を閉じると新一と彼女が並んだ姿がまぶたの裏に浮かび、私は腰が抜けそうになった。
新一。新一……。頭の中騒がしくなる。この場にいないあの幼馴染が、いつも以上にずっと遠くに思えた。
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FenGkaz710(プロフ) - 2章楽しみ (2020年6月16日 19時) (
レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎたのでシリーズ化していると思いました……。面白過ぎます！！！更新応援しています！！！シリーズ化大希望です！！！！！ (2019年12月6日 3時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 首を縦に触るのではなく、『振る』ではないですか？ (2019年9月8日 11時) (レス) id: acbd1e9f39 (このIDを非表示/違反報告)
? ????? ?(プロフ) - 第1章おつかれさまでした！すごくすごく続き楽しみにしてるので更新早くして欲しいです(>_<) がんばってください！！♪ (2019年8月9日 1時) (レス) id: e7d5c65650 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにー(プロフ) - 茅架さん» 作者様本人ではなくすいません。その文書は合っていますよ！"違わず"というのは"たがわず"と読み、間違わずと言う意味です。 (2019年8月1日 1時) (レス) id: 2d86003c92 (このIDを非表示/違反報告)
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