【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ47)

今日:12 hit、昨日:27 hit、合計:123,491 hit

File：95￤経緯￤第三者side ページ47

「それとも、ピスコって呼んだ方が良いのかな？」

「だ、誰だ！？」

「うまく呑口議員の頭上にシャンデリアを落として事故死に見せかけたつもりだろーが、そういかねーよ…。あれはアンタが落としたんだろ？サイレンサー付きの拳銃を使ってな！」

「目印は、予めシャンデリアに鎖に付けていた蛍光塗料。スライドで会場が暗くなれば、その光が浮かび上がる事になる」

コナンに引き続いて、まだ伝えていなかった蛍光塗料の件をAが口にする。その後は探偵であるコナンの言葉が続いた。

「勿論、そのまま発砲すれば銃口から火花が出て周りの人に気付かれちまうが、ハンカチを使えば話は別…。サイレンサーの先にハンカチを被せれば…発砲と同時にハンカチが吹っ飛び、火花を隠してくれるって訳だ！」

コナンが喋る間にもサイレンサー付きの拳銃を持って、辺りを見回すピスコ。それに伴って、A達もこっそりと哀の方へと向かう。

「＂酒巻監督を偲ぶ会＂のハンカチを使ったのも後で回収しなくても足がつきにくいと思ったからだろーが…あいにく、あの紫のハンカチを貰った客はすでに十数人が帰っちまってて容疑者はあの七人のみ…シャンデリアの真下にいて鎖が狙えない俵さんとクリスさんはシロ！証拠の鎖を吐き出した三瓶さんと、司会で客に注目されていた麦倉さんも違う！事件直後に抱き合っていた樽見さんと南条さんは論外…つまり、あの会場で犯行を成し得る事が出来たのは枡山さん…アンタだけなんだよ！」

「そこか！？」

声が聞こえる方へと移動するピスコは、聞こえた場所に容赦無く銃弾を放つ。然し其処からは何かが割れた音がするだけ。変わらず聞こえる声にピスコはしゃがみ込んで、その箱に触れた。

「ちなみに呑口議員がシャンデリアの下に来たのはその真下の床にも蛍光塗料を塗っていたから…」

然し、其処には謎の小型スピーカーが有るだけ。それを箱から離しても尚、声は聞こえて来る。

「逮捕寸前の彼に＂挽回のチャンスをやるから明かりが落ちたら光る場所で指令を待て＂とでも脅しを掛けたんだ｡…── そうだろ、ピスコさん？」

「だ、誰だ！？何者なんだ、お前は！？」

「 ── 江戸川コナン！！探偵さ…」

哀を庇うように立ち、不敵に笑うコナン。その後ろにはコナンの着ていた上着を哀に声を掛けるAの姿が有った。そしてAは暖炉の中に落ちていた眼鏡に気付くと、それを自身で掛けた。

「た、探偵！？まさか、取り調べ中に警察に指示を出していたのは小僧…お前なのか！？」

・

・