【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ5)

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File：53￤沖田総司￤主人公side ページ5

「今、東京に居てるんや…あ、もしかして弓道の大会の前乗りですか？」

「そーゆこと。…あ、沖田は中学ん時の後輩でな。高校の剣道界では有名なんや」

「今は京都泉心高校に通ってる沖田総司言います！宜しゅう！…ってあれ？この人、榎本 Aさんやろ？」

「なんや、知ってたんか？」

「昨日、女子が騒いでたんです。空手と弓道の二刀流で有名な榎本さんと、崇人先輩が京都に来るんやー言(ゆ)うて」

ふたりのやり取りを黙って見ていれば、不意に向けられた話の矛先。京都泉心高校と言えば、剣道の強豪校として有名で。けれど、それよりも気になったのは彼の名前だった。

「改めて榎本 A、宜しく。……にしても新選組の沖田総司(おきたそうじ)と似たような名前だな」

「あ、俺の祖先がその人やねん。漢字は全く一緒やけど、読みは＂そうし＂！」

「……へえ」

「あ、その顔は信じてへんな…！？」

「初見で信じろ、ゆー方が無理あんで」

唇を尖らせる彼に、苦笑する神崎。先祖どうこうは謎だが、強豪の泉心高校で実力としては本物なんだろう。( それよりも敬語じゃなくなったのには誰も突っ込まないのか ) ( まあ、気楽で良いが )

「あ、試合って明日なんですよね。応援行ってもええですか？」

「ん、勿論や。待ってんで」

沖田と連絡先を交換して分かれた後、再び京都の街を歩き出す。京都に来たのは決して初めてではないけど、いつ来ても良い街だと思う。

「やっぱり京都弁と言うべきなのか京言葉って言うべきなのか良く分からないが、方言って難しいものだな」

「あー…東京に引越した当初はよぉ首傾げられたわ。何て言(ゆ)うてるか分からへんって」

普通に会話する分には困らないのだが、時々分からない単語が飛び出して首を傾げる事が有る。( まあ、神崎のお陰で前よりはマシだが )

「 ── さて…各自で気分転換も出来ただろうし、飯食べた後は温泉入るなり、寝るなりしてくれ！くれぐれも明日に響くなんて事が無いようにな」

神崎のガイド付きで巡った京都。頼まれたお土産も買い終わって、旅館へ。荷物を置いた後、夕食の時間となって、少し大きな広間に行けばもう温泉に入った人達も居たようで私服だったり、浴衣だったりとバラバラで。

美味しい料理を食べ終えた後、前に立った師範。中には数人夜更かししそうな人達がいて、その人達を主に見ながら話は進められた。そして解散して、部屋へ。温泉に入ろうと準備しながら携帯を手に取った。

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