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劇場版:ブロリー(フリーザ)5 ページ20

惑星ベジータから遠く離れた辺境の星。
フリーザの召集命令に背き戦闘を続けていた数名が休息をとっていた。

「なんだって?!」

サイヤ人のナッパは、仲間の1人がスカウターに手を当て、驚いている声を聞いた。

「どうした?」

「本部から連絡が…。惑星ベジータに巨大隕石が衝突して………しょ、消滅したと」

「な、なんだと?!」

「ほとんどのサイヤ人は全滅ってことか……何故隕石の落下が分らなかったんだ…」

彼らに比べ、まだ幼い2人のサイヤ人、ベジータとラディッツは、少し離れたところで木に腰掛けながら慌てる大人たちの会話を聞いていた。

「ラッキーだったっすね。俺たち、フリーザの召集命令を無視して」

ラディッツの言葉に、ベジータは不機嫌そうに吐き捨てた。

「ちっ……ベジータ王になりそこなったか」

父や故郷がなくなったことよりも、戴冠式が出来なくなってしまったことへの憤りだ。

「………姫も星にいたんっすかね?」

「いや、俺らが任務に出た後里帰りするとか言っていたはずだ。しばらく帰らないと言っていたから無事だろう」

「まぁ姫に限って隕石に気づかないとかありえないっすもんね。」

「……時間ができた時にでも通信してみるか」

そんな話をしていると、ナッパが近づいてきた。

「ベジータ、弟がいただろう」

ベジータはあぁ、と今思い出したかのように一瞬空を仰いで、また視線を下した。

「そういやあいつ、どうしたんだろうな。ま、興味もないが」

別の仲間がラディッツを見る。

「ラディッツにも弟がいるんだよな?」

「ふん…、あいつは下級戦士の判定だったから、家庭用の育児カプセルの中ですよ。みっともない。」

彼らのそっけない態度に、ナッパたちは顔を見合わせた。

「あっ、母さんからポットで飛ばされたって連絡があったか……。ま、どうでもいいっすけどね」

ラディッツはそう言いながら、ついさっき片づけた異星人たちの死体を見回す。

「ふん」

ベジータは空を見上げ、そっとスカウターに手を這わせた後、つまらなさそうに鼻を鳴らした。

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作者名:piace | 作成日時:2018年5月7日 22時

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