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10.1 ページ33

『あの人たち、何言ってんの?』



本当に分からない

そんな顔で、そんな声で、なまえはブラックに聞いていた

記憶を塗り替えられたのなら、今のなまえの言動もうなずける

けど、そんなの信じたくなかったんだ

だってさ信じてしまったら、なまえを永遠に失ってしまう事になる

そんな事、出来るわけがない

そんな事、耐えられるはずがない



ああ、でも、それが現実か



そう悟った瞬間、目の前に広がる灰色の地面が真っ黒になった

いや、実際に黒くなったわけじゃない

そういう風に見えたんだ

この深い闇に落ちたら、どれほど怖いのだろうか、どれほど楽なのだろうか

矛盾していることは、分かっている

だけど、この現実から逃げるには、そうするしかないんだ

逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい

逃げた先に、何があるのかなんて知らない

でも逃げないと、このままじゃ・・・



悟「は、はっ・・・は」



うまく息が出来ない

喉が痙攣しているのか、吐いた息が震えていた

何もできない

そんなオラとは対照的に、マイはあいつらに向かって叫んだ



マ「ふざけるのもいい加減にしな!!私の命の恩人を、そんな風に弄ぶなんて!」



マイの握り締めた拳が、怒りで震えた

なまえの事で、本気で怒ってくれる人がいる

不謹慎かもしんねぇけど、ちょっと嬉しかったんだ

・・・だけど、命の恩人ってどういうことだ?

オラの静かな問いに答えたのは、ブラックだった



ブ「弄ぶだと?・・・ふざけたことを抜かすな」



ブラックの殺気が、一瞬にして膨れ上がる

何に怒っているのかは分からないが、あいつが本気で怒っていることは分かった



ブ「貴様さえいなければ!貴様がさっさと死んでいれば!!なまえが死ぬことはなかった!!!そうだ、なまえが死んだのは貴様のせいだ!!!!」



あいつが、こんなに声を荒げるところなど初めて見た

大きな口を開け、両手の拳を痛いぐらい握り締め、まるで子供の用にわめきちらす

その異様な光景に、ブルマは恐る恐る、マイに聞いた



ブ「ね、ねぇ。命の恩人ってどういうことなの?」

マ「・・・なまえさんは、私を庇って、ブラックに」



マイはそこまで言うと、泣きながら崩れ落ちた

トランクスはマイを支えながら「僕の力不足です」と、唇をかみながら話す

そんな2人を見たブルマは、なぜか少し微笑んでいた



ブ「なまえらしいわね」

10.2→←10.0 死がふたりを分かつとも



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匿名希望 - 続きが気になります (3月31日 23時) (レス) @page38 id: a169a42957 (このIDを非表示/違反報告)
ミノ(プロフ) - めっちゃ続き気になる〜♡頑張ってください! (10月30日 14時) (レス) @page38 id: 7c3ba8c0b7 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - めちゃくちゃきゅんきゅんする!!続き欲しいです (7月2日 19時) (レス) @page38 id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - めちゃくちゃきゅんきゅんする!!続き欲しいです (7月2日 19時) (レス) @page38 id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - おはようございます、 コメント失礼します、続きがになります。 (2022年12月2日 8時) (レス) @page38 id: 4f358e8e67 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぐーちゃん | 作成日時:2017年3月18日 2時

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