【◇A】青心寮在住の引きこもり。【逆ハー】 (ページ2)

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BALL1 ページ2

｢鈴井A？｣

｢おう。｣

お昼休み。
青空がどこまでも続き、気持ちの良い春の心地のこの日。

青道高校2-Bの教室では、相変わらずぼっちの二人…通称2Bコンビが購買で買ったパンを片手にだべっていた。

周りでは、女子が恋バナに花を咲かせたり男子がふざけていたりしている。

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そんなのんびりとした休み時間に、彼女の名前は出た。

鈴井A。
教室の後ろにぽつんと空いている席があるが、そこが彼女の場所。

一年生の頃、何度か高島礼と話していたところを見かけたことがある。

そのAの話題を振ってきた倉持を不思議に思い、御幸は聞き返した。

御｢なんで鈴井の話？倉持知り合いだったっけ。｣

倉｢それがよ、青心寮の一番奥の部屋あんだろ？
あそこ普段は誰も触れねぇんだけど、そこにいるらしいぜ。｣

御｢はァ？なんで青心寮なんかにいんだよ。つかどこ情報源だし。｣

倉｢さぁな、たまたま聞いた話だし。お前が珍しく話してた女子だったからさ。｣

御｢あー…アイツすげぇ野球詳しいぞ。野球っつーかソフトボールだけど。｣

倉｢へぇ。｣

御幸の中に残っている彼女の印象といえば、明るく元気な奴。

いつも教室の真ん中で笑っているようなタイプで、物静かな子や教室で一人の子に話しかけて巻き込んでいた嵐のような女。

Aが何故学校に来なくなったのか。

一度気にかけると、無性に気になってしまう。

御｢…あー…｣

勉強も頭に入らない。

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