【◇A】青心寮在住の引きこもり、その二。【逆ハー】

BALL64 ページ19

その日の練習は、Aの名前呼び付きということもあってか何だか元気があった。

Aも久しぶりにボールに触って体を動かしたし、元気が出る。

何せここ数日ドタバタしていたものだから、気疲れもあった。
思いっきり体を動かすと、何も考えずに済む。


夏場の汗に苛立ちながらも、練習を終えた。

・

自分で使った道具を片しながら、垂れてくる汗を拭う。
じわじわした暑さと蒸れるTシャツが 余計に暑さを招いている。

春市が持っていた2本のとんぼを一本持って、ずるずると運んだ。



｢あ”ぢー…。｣

倉｢やめろ余計に暑くなる。｣

沢｢Aせんぱーい！ストレッチ手伝ってくだせー！！｣

｢あいつ暑苦しいんだよマジで…。｣

御｢あんだけ栄純好きなAでも、さすがにそうなるんだな。｣

｢当たり前でしょー…｣

沢｢せんぱーい！おねがーい！！｣

｢わかったからっ…ご飯食べた後ねー！！｣

沢｢わーい！A先輩あざーっす！！｣



暑苦しくなって、仕方なくOKを出してしまう。

なんとなくだが、恐らく沢村はAに甘えるテクを覚え始めた気がする。
それにハマっているAもAだが。


二年3人で｢あー…｣と疲れながら倉庫まで歩いていると、｢何やってんのお前ら。｣と声をかけられた。









｢ふべっ…ちょ、亮先輩タオル手渡しでくださいよ…。｣


亮｢キビキビ動いてたらね。｣


｢無茶言わんといてください…。｣





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