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轟の母との面会が終わって、病院を出る
その時にはもう、夕方だった
「ありがとな、お母さん、楽しそうだった」
「いいよ、レア八ツ橋食べさせてもらったし」
轟がいつになくAの様子を伺っている
「なに？」
足を止めて止めて轟を見る
「…………聞いたこと、なかったけど
お前の家はどんな感じなんだ？」
「なんだ、そんなことか」
Aは拍子抜けして、また、歩き出す
「小さい頃に親はどっちとも死んでる」
「…………わりぃ」
轟が思った以上に暗い顔をする
それとは対照的にAの顔に暗さなど全くなかった
「いいよ、私、記憶ないから悲しいと思ってない
だから、お母さんってあんな感じなんだ〜って思った
轟のこと、すごく大切に思ってるみたい」
「ああ」
ずっと裏の世界にいたら、関わることのない人種
気が弱く、繊細な心の人
夕日の向こう、遠い記憶がぼやけて見えるような気がして
見つめた
「じゃあ、お前、ずっと一人なのか？」
「施設に預けられた後、私を引き取ってくれた人がいたから
その人がいわば家族…………かな？
どっちかっていうと師匠って感じ」
あの人を家族と呼ぶにはあまりにも不幸だろう
そんな愛情は微塵もなかった
どこの父親が愛娘を実験体に毒や個性の研究をするのだろうか
先生の娘(らしきもの)が私であったことを世界中が私に感謝してもいいと思う
「その人と暮らしてるのか？」
「今は一人暮らしだよ、ケンカして家出したから」
話しているといつの間にか駅に着いた
Aは轟とは別の沿線の方を向く
「じゃあ、またねー」
Aが手を振る
「…………二ノ宮」
「ん？」
轟は自身の首を撫でた
言いにくそうに言葉を探し、ゆっくりと私を見た
「……………メシ、食いに行こう」
Aは手のひらで
「忘れて、帰るところだった！何食べたい？」
Aはすぐに轟の元に戻る
「そば」
「じゃあ、蕎麦屋さんに行こう！今日は私の奢りだよ！」
轟は少し笑って、Aと歩き出した
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大根パンダ(プロフ) - ねかあさん» ねかあさん、コメントありがとうございます( ＾∀＾)そう言っていただけると励まされます！はい、がんばります(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥｀) (10月15日 18時) (
レス) id: 745702dfa2 (このIDを非表示/違反報告)
ねかあ(プロフ) - めちゃおもろい。更新がめちゃ早くてありがたき。けど無理しないでください。これからも頑張ってください!ﾌﾚﾌﾚ♪ \(^ω^\ ) (10月15日 9時) (レス) @page25 id: 705b80bf73 (このIDを非表示/違反報告)
大根パンダ(プロフ) - ねかあさん» コメントありがとうございます(^ ^)指摘もしていただきありがたかったです。もっとおもしろ、かわいい作品になるよう頑張ります！ (10月7日 19時) (レス) id: 745702dfa2 (このIDを非表示/違反報告)
ねかあ(プロフ) - おもしろすぎるぅ。かわよすぎるぅ。やばすぎるぅ。 (10月7日 18時) (レス) @page7 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
大根パンダ(プロフ) - 未来さん» コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )主人公を気に入ってもらえて、私の方こそ嬉しいです。これからも温かく見守っていただけると幸いです。 (10月5日 17時) (レス) id: 745702dfa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大根パンダ | 作成日時：2023年10月2日 14時
