さんびゃくにじゅういち。 ページ22
「知ってるかい?ニンゲンに骨って大体200本あるんだって。ということはつまり少なくとも200回は君らを痛めつける事ができるわけでさ。」
「ぁ…………あ、」
「別に痛い目をみさせたい訳じゃあないんだ。君等が人攫いの情報について吐いてくれればそれでいいだけだし。人を殺すなって船長に言われてるから殺しもしないよ?…………なァ?」
「分かった!!話す、話すから!!!」
「そりゃあよかった。…ああでも待って、1つだけ聞きたい事があるんだ。」
「何でも答える!!」
「おれもだ!」
威勢のいいこって。
まあ自分の勝てない相手に下手に喧嘩腰になる方が馬鹿だから…そこらへんの理性はあるのかね。
とにかく、言質はとったんでね。
座り込んでる人攫いの奴らの目の前にしゃがみ込む。
「人を誘拐して、愉しかったか?」
ああ、思ったより低い声になってしまった。
怯えさせるつもりはなかったんだよ?だからそんな涙目になるなよ大の大人がだらしない。
「誘拐した奴がどんな目にあうのかなんて分かっているだろう?お前らは。それを知っていて、人攫いという職業を続けていた訳だ。ということは何かやりがいというモノかそれに準ずるものがないと…なかなか続かないでしょう?人攫いなんて胸糞悪い職業はなおさら。……ああ、言い忘れてたけどこれは質問じゃなくて確認だ。俺の中で、お前らをどう扱うか決めるための。ねえ。答えないならもっかい質問繰り返してあげようか。色々言われてる内に質問忘れるってのもよくあるもんねぇ」
「ユキヤ」
「大丈夫さ船長、殺しはしない。ただ情報を引き出すくらいならいいだろう?情報ってのは集めておいて損はない物なんだよルフィ。その情報をこいつらから聞くだけだ、何も支障はない。でしょう?」
「だめだ」
「……………………君らは俺に何もさせたくないのかい?いいんだけどさ」
船長からストップが出たので立ち上がる。
別に殺そうなんて事は微塵も思ってないのにね。ま、昨日の今日だしなァ。引いてあげようじゃないか。大人なので。
……確認の件はいいや。
何でも答えてくれるよね?言質もとったもんね?って念を押したら全部ゲロってくれた。
ヒトデが言ってた事と僕らが知ってる事と大差ないことしか知らない奴だったから時間の無駄ではあったけど。
そいつらは海に突き落としておいた。それについては何も言ってこなかったからまだイマイチ線引きが分からない。何だ、殺気を纏わなければいいのか?
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作者名:あんちょび | 作成日時:2022年9月27日 17時