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「……ゆめ、叶ってもうたなぁ、」
「……ん？」
「夢って、叶ってしまったら、なんか、
それはそれで、寂しいなぁって、」
「まあたしかにせやね、
でもずっと言うてたことを実現させるってほんま凄いことやんか」
「……そやねんけどなぁ、けほっ、」
崇「かっこよかったでしげちゃん。
輝いとった。俺の好きな熱いしげちゃんやった。」
「……ふっ、へへ、なに、泣いてんねやろ、おれ、」
俺らに背を向けながら必死で涙を隠す彼
その後ろ姿がオレンジ色の光で暖められとって。
あぁ頑張った奴の背中やなぁって
俺もなんか泣きそうになった。
淳「お前はここで終わりじゃないやろ？
夢、叶ってよかったやん、
でもそれを次に繋げようとするのもまた、
新たな夢になるんちゃう？」
「……っ、わかってる、っ、
おれは、アイドルやねん、っ、」
淳「おん、
……よう頑張ったな？やっぱ、お前はかっこええよ、」
無理やりしげの顔の前に回り込んだ淳太くんが、
ポンと頭に手を乗っける。
褒められるのが大好きなこいつは
きっと今最大の照れ笑いをしてるやろう。
「……じゅんた、あきと、はまちゃん、
ありがとう、見ててくれて、」
「当たり前やん、ぶっ倒れてるのにそれだけは俺らの目
見て言うたからな(笑)」
「……はは、ほんま痛い奴やな、おれ(笑)」
「んーん、
″ジャニーズWESTのど真ん中に立つ漢″
やったで。」
相談こそしてくれへんかったけど
きっと彼もこの出演にはいろんな葛藤があって、迷って、
でも後悔したくないからって立ち向かった。
俺らには見してないとこで
たくさん努力したんやろうなってわかるから、
そんなしげには適わへんよ俺も。
「……ふ、っ、、……ぁりがとぅ、。」
「…………ふふ、おやすみ、」
淳太くんの手を握りながら
無防備な寝顔を見せて眠りについたしげは
一回りおっきくなって俺らの前に帰ってきていた。
fin
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作者名：きりまる | 作成日時：2022年8月31日 23時
