家族の絆 ページ41
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「邪魔するわ。」
そう言って俺らの父親と名乗る男が家に入ってきた。
そいつはまず、俺の顔を見たあと持ってた鞄から免許証をだした。
その名前には渡辺と書いてあった。
次に出したのは2枚の紙。
「…渡辺、翔太。」
「そう。お前と俺は正真正銘の親子だ。もちろん、涼太もな。」
俺の名前が書いてある紙の隣には渡辺涼太と書かれていた紙があった。
どうやら本物らしい。
やっぱり、母さんの名前は母親の欄にはなかった。
「…あんたと俺が親子だっていうのは分かった。で、涼太になんの用があんの？」
「これ。」
そう言って渡してきたのは紙袋。
でも、その中には大量のお札が入っていた。
「は…？なに、これ。」
「…慰謝料だよ。お前たちに渡す最後のな。」
こんならお金を渡される理由もないのにお金を渡されて、頭がわけわかんなくなってしまっていた。
それは他の兄弟も皆んな同じだった。
けど、階段を降りる音で意識が戻された。
「照、康二！涼太が降りてくる。止めろ！」
けど、遅かった。
涼太はリビングに降りてきて、俺の目の前にいる男の顔を見て無表情になっていた。
「…約束が違う。」
「俺は連絡した。気づかなかったお前に非がある。」
「っ…」
「…涼太。」
俺が涼太を呼びかけると、はっとした顔にならながらも俺の隣にきた。
「…涼太。全部話せ。何もかもだ。」
「ぁ……っ…」
「翔太。そいつには苦だ。無理だ。」
涼太はその言葉にピクリと反応した。
テーブルに置いてた紙を引ったくった涼太は紙をじっと見たあとテーブルに置いた。
「俺たちの、母親欄に書いてある女の人。」
「…それがなに。」
「母さんを殺した人。」
頭が真っ白になった。
母さんは、事故じゃなかったのか…
他の兄弟も驚いている。
俺、今めちゃくちゃ客観的にしか見れねぇな。
「…はぁ。涼太、震えてんぞ。だからお前には無理なんだよ。あの時お前はいたもんな。だから言えない。」
「…貴方が、っ！貴方が金を積んで事故に見せかけて！俺の治療費払って！一体貴方は何したかったんだよ！！分かんねぇよ！挙げ句の果てに俺は家族から離れろって…事実しか、言わないから…っ！」
涼太の叫びだった。
悲しい顔じゃなくて、どこに怒りをぶつければいいのか分からない顔。
「…翔太や、辰哉くんたちもよく聞け。そして涼太、お前にも言ってない、真実っていうものを聞かせてやる。」
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まな(プロフ) - こちらの作品は、nbの愛と家族の絆に泣かされました。ここに書いていいか分かりませんが新作のゆり組もやっぱり最高です。nbの愛が詰まってますねぇ。にやけちゃいます。更新を楽しみにいていますが、まずは寒い日が続きますのでお身体を大事になさってください。 (2022年1月2日 21時) (
レス) id: ea11267275 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませて頂きました。私が言うのもおこがましいのですが……作者様の作品は分かりやすい言葉や丁寧な文章ですーっと入り込んできてとても好きです。私はゆり組担で『nb→dt』への愛ってすごく重いと思うんですよ。だから余計にはまってしまいました。 (2022年1月2日 21時) (レス) id: ea11267275 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる∞(プロフ) - こんなに泣ける話出会ったことがなかったので本当に読めて嬉しいです！更新また楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年4月21日 11時) (レス) id: 93f22af4fb (このIDを非表示/違反報告)
和 蓮 .(プロフ) - よければ蓮くんメインのお話が見たいです。 (2020年12月30日 20時) (レス) id: 888c904e00 (このIDを非表示/違反報告)
まやら(プロフ) - いつも楽しみにしてます！ (2020年10月14日 19時) (レス) id: 90b5443ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきはみ
| 作成日時：2020年10月12日 17時
