【妖怪ウォッチ】妖怪たちと夢主のゾクゾク(？)怪談話。【擬人化、一部キャラ性転換注意】

呪野花子【リビングでオカルト本を読んでいたら】 ページ3

フゥッ

オロチが蝋燭の火を1本消す。

「よくある話だけど、ほんのりと怖いんだよね、そーゆーの」

緑色の髪を結び直す華澄(かすみ)はたびガッパと言うチームネームで活動している高校三年生。
剣道部部長。

「……さて、次は───呪野花子か」

オカルトマニアチックな彼女の本名は長谷川 花子(はせがわはなこ)。
高校2年生。

「…ああ、次は私かぁ…
…んじゃ、話そうかな。これはオカルトものを読んでいた私、と言うか妹に降り注いだ恐怖だよ…」


呪野花子が不気味に微笑んだ。

＊


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＊


その日は特にどうってことない夜だった。
親も妹もちゃんと家にいて、ソファーでゴロゴロしながら図書館で借りたオカルト本を読んでいたんだよ。
その日は妹が怖いもの見たさでリングってう貞子がて出てくる映画を借りてきたんだ。

目線は本に集中してたけど、映画の方にも耳を傾けていた。

それで、遂に貞子が登場するシーン。
自分もオカルト野郎だし、それだけは本に栞を挟んで一緒に見てたんだよ。

んで、妹がボイスレコーダーを持ってきた。私が妹にあげた奴なんだよ…フフッ

「何やってんの？花音(かのん)」

可愛らしいヘアピンとツインテールが特徴な私の自慢の妹、長谷川花音。

「音声だけでも保存したいからお姉ちゃんにもらったボイスレコーダーを使ってるの」

私は何気無くふーん、と答えた。
…その妹の行動が後に恐怖になるんだけどねぇ…

本も読み終わった頃には映画も終わっていたんだよ…妹も二階の自室に戻ってね……

暇だったし、自分のパソコンでホラーゲームをしてたんだよ。オカルト部の友達に進められたフリーホラーゲームをね…

しばらくして妹の部屋から悲鳴がしたんだよ…女子力の高い『きゃぁぁぁぁぁぁっ！』って声でね。

両親よりも先に駆け付け、どうしたのって聞いたんだよ。

妹は青ざめてガクガクしながらボイスレコーダーを差し出してきた。

普段から心霊スポットやらに乗り込んで霊を持ってくる自分にとって、ホラーは全然怖くなくってねぇ…
妹を私の部屋に避難させて、妹の部屋でボイスレコーダーを再生した。

貞子が登場するシーンの音声はちゃんと入ってたけど、それに上書きされたように女性の笑い声が聞こえたんだ。
甲高くって気味悪かったよ…

その後、その音声を消したよ、もちろん。
流石の私も、一瞬吃驚したよ…

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