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百二十七話 ページ11

凛side
就寝準備を終わらせたアタシは、寝る前に途中まで読んでいた本の続きを読み始めていた。すると、

〜♪〜〜♪

凛「?」

文机に置いていた携帯が鳴りだした。見ると、見知った相手から電話が来ていたので、すぐにそのまま電話に出た。

凛「もしもし」

『よう、凛。久しぶりだな。元気にしてるか?』

凛「久しぶりね。和泉守。アタシは変わらず元気よ」

本当。和泉守はどんな時でも呑気だことで。でも、和泉守の声を聴くと、何処か安心するのよね。何でかしら?

凛「フフフッ」

和泉守『あっ?何で笑うんだ?』

凛「ううん。なんでもない。ところで、アタシに何か用?こんな時間に電話がくるほどのことだし、それ相応の理由ぐらいあるんでしょうね?」

和泉守『いや、用って言えるほどの用はねぇよ』

凛「・・・・あっそ。じゃあ切るわよ」

和泉守『いやいやいやいや!待て待て!用はねぇけど、話はあるから!』

凛「話?何の?」

和泉守『いや、ちょっと聞きてぇことがあってな』

凛「?聞きたいこと?」

和泉守『あのさ、杏子って、最近どんな感じなんだ?』

凛「!珍しい、アンタの口から杏子の名が出てくるなんて。何?恋愛相談?」

和泉守『違うわ!』

凛「冗談よ。それで?どうしてアンタがそんなことを聞くの?」

和泉守『あぁ〜、実は清光がな』

凛「?清光がどうかしたの?」

和泉守『それがよ』

〜説明中〜

凛「そう。清光がそこまで杏子のことを」

和泉守『それで?杏子は最近どうなんだ?』

凛「う〜ん、特にない、って言ったら嘘になるわね」

和泉守『?何かあるのか?』

凛「うん、実は」

〜説明中〜

和泉守『なるほどな』

凛「今はアタシや三葉で何とかしてはいるのだけど、流石に二人だけでは限界があるかも。特に三葉が精神的に危ないかもね」

和泉守『今度そっちに連絡をするよう安定と清光に言うか?』

凛「ううん、今は大丈夫よ。ありがとうね。和泉守」

和泉守『・・・・おう』

凛「さて、そろそろ切るわよ。時間も時間だし」

和泉守『おっと、もうそんな時間か。悪いな。こんな時間まで』

凛「良いわよ。むしろ少しだけでも話せて嬉しかったし」

和泉守『そうか』

凛「あと」

和泉守『?』

凛「・・・・アンタの声を聞くと、心が温かくなって安心できるの。だから、今日は電話してきてくれてありがとう。おやすみ」

そう言うと、アタシはは強制的に電話を切り、布団に横になった。途中で恥ずかしくなってしまったことは、秘密。

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作者名:KICU | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年8月8日 18時

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