百四十四話 ページ28
杏子side
杏子「!」
美月「ここまで心配してくれている者がいるというのに、お前ときたら、その男どもの口車に引っかかろうとして来た。
まったく、困った奴よの。だが、お前がもし、その者達の手を取り、我々は助けようというのであれば、私達は止めない。だが、今のこの状況を知らぬ清光が、そのことを知ったらどう思うか。そのことも踏まえ、よく考えよ。
杏子」
私は彼女の話を聞いて、未だ回らない頭を無理矢理回らせ、記憶を含め、たくさんのことを考え始めた。多少、頭は痛くなるかもだけど、そんなの今は関係ない。
今のこの状況に最善な行動は何か、どの選択をとればいいのか。よく考えろ。そう思っていると、
“杏子!!”
杏子「っ・・・・!」
誰かの声が聞こえた。それが誰の声なのかは、未だ分からないけど、でも、何処かで聞いたことのある。優しくて、何処か温かいその声は、いつも私のことを、心から笑顔にさせてくれる。
どんなに辛いことがあっても、その人はいつも傍にいてくれた。何があっても、どんなことがあっても、彼は私のことを見捨てることなく、いつも傍にいてくれた。
いつも、何時も。どんな時でも。
杏子「・・・・あっ」
そっか。そうだよ。私、何を考えていたのだろう。もう答えが出ているのだから、その答えをぶつければいいだけじゃない。
何をそんなに深く考える必要があったんだろう。本当、自分が馬鹿になったみたいで笑える。いや、もう既に馬鹿になっちゃったかな?
杏子「・・・・三葉」
三葉「!杏子!」
杏子「ごめんね。三葉。私、三葉やみんなが思っている以上に馬鹿になっちゃったみたいなの。どうしたらいいと思う?教えて?」
三葉「!・・・・フッ、そんなこと、分かるわけないだろ?馬鹿」
杏子「ハハッ、それもそうだ」
三葉「フフッ、ていうか、お前泣くとブスになるんだな。初めて知った」
杏子「何言ってるの?私は、どんな時でも可愛いの!」
三葉「っ・・・・ハッ、そうかよ。バ〜カ」
杏子「・・・・三葉」
三葉「ん?」
杏子「いつも、心配かけて、ごめんね。
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それから
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いつも、助けてくれて、ありがとう」
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