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「……あ！申請書頂けますか」
パッと弾けたように思い出した。
危ない危ない。今日までに全部活の予算を集計しなければならないのだ。どうせもう一人の会計担当は女の子と遊び呆けているだろうし、今日中までに終えなければ審議会が開けない。
しかし、部長さんは数秒まっても返事が返ってこなかった。あれ、声小さくて聞こえなかったかな。
私は不審に思って花から部長さんへと視線を移した。けれど、部長さんは私を凝視したまま硬直している。
「あの、大丈夫ですか…？」
私がのぞきこんで言うと部長さんは少し後退る。
「……あ、ご、ごめん。これだよね。遅れてごめんね」
部長さんは体を仰け反らしながら口元を手で覆って、紙だけを私に寄越した。
申請書の必須項目を確認してから私は手元のファイルに挟み込んだ。
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。審議会の日程は後日お知らせしますね」
部長さんはたどたどしく返事をして俯いた。
「…あの！また、見にきても良いで、す、か…」
だんだんと小さくなる声。自分から話しかけることなんて滅多にない。
部外者だけど大丈夫かな。部活の邪魔になっちゃうかも。
でもあのライラックは綺麗だったし、他の花も見てみたい。きっと他の花も綺麗だろう。季節によって花の種類も変わってくるだろうし、それも見てみたい。
「逆に見にきて欲しいなぁって……」
嬉しくなって私は反射的に顔を上げた。
私と同じくらい小さい声の理由が最初は分からなかった。だって、ライラックの説明をしてくれたときは柔らかい声ではきはきと明瞭だったのに、今は数段声の大きさが下がっている。
けど、部長さんの赤くなる顔を見てなんとなく察し、比例して私の顔も徐々に赤くなってしまった。
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私ガチの園芸部なんですけど、周りからは雑草部って愛を込めてよんでもらってます。
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コットンの森(プロフ) - トクメイキボウさん» 嬉しいお言葉に心臓がぎゅっとなりました。純粋に嬉しくて何回もコメントを見返しちゃいます。無い文才を捻り出した甲斐がありました。短編は長編が終わり次第再開が出来ればと思っています。お読み頂き、そしてコメントありがとうございました！ (2019年3月31日 17時) (
レス) id: c3504fefeb (このIDを非表示/違反報告)
トクメイキボウ - コメント失礼します。完結おめでとうございます。実は貴方様の作品を以前から拝読させていただいておりました。貴方様の創る世界観が大好きです。短編集が終わるのは悲しいですが、長編の方も引き続き応援させていただきます。頑張ってください。コメント失礼しました。 (2019年3月31日 16時) (レス) id: 9fdc769b3d (このIDを非表示/違反報告)
コットンの森(プロフ) - パピヨンloveさん» しばらくログインしていなくて今しがた気づきました…。返信遅くなって申し訳ありません。題名は｢かくかくのさいじょ｣と読みます。赫赫で赤々と光輝く様や、業績や名声が輝かしく現れる様などの意味があります。個人的にそういう女性が好きなので題名につけました。 (2019年3月10日 12時) (レス) id: c3504fefeb (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - 読んでいて、凄いと思いました！！これからも頑張って下さい！！ちなみに、題名ってなんて読むのでしょうか？ (2019年2月16日 14時) (レス) id: d07448dafe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コットンの森 | 作成日時：2018年9月20日 0時
