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学校でロボロくんのことを見ていられなくなった。
彼を見ているとどうしても先日のことを思い出してしまう。
友達に聞くとはあの子は彼と同じ部活の先輩で、最近仲が良いらしい。
そんなこと知らなかった。人一倍彼のことを知っていた気になっていただけなのかもしれない。
それなのに私は彼と今日は日直だ。これをラッキーだと捉るべきかアンラッキーだと捉えるべきか。
「私日誌書いてるね」
「じゃ、黒板消してくる」
二人だけになった放課後。外から聞こえてくる運動部の掛け声がやけに遠い気がした。でも、彼が黒板を消す音は近いし、私の心臓の音も大きい。
やっとのことで日誌が書き終わったので、彼に声を掛けようと立ち上がった。
そこで、また、思い出した。あの子と彼が手を繋いでる光景を。
違う。違う。今はあの子がいない。だから、関係ない。でも、あの子は彼の先輩で、タイプで、私には勝ち目なんか無くて。
ゆるりゆるりと歩きだした。
彼に聞いちゃおうかな。あの先輩と付き合ってるの？って。あ、でもそんなこと聞いたら気持ち悪がられるかな。
だからよそ見をしていた。それで、机に足を引っ掻けてしまった。
驚いて声も出せずに転んだ。とっさに受け身をとったから顔は無事ったけれど尾てい骨辺りを打ってしまった。別に大事ではないけれどそこそこ痛い。
痛くて中々立ち上がれずにいると、いつのまにか彼が近くにいて手を差し出していた。
「どないしたん？ほら、掴まりや」
優しいなあ。
「自分で立てるか、ら…」
心底性格が悪いと思った。
でも、少しくらい私にだって分けてほしい。本物じゃなくていいから、どんな形でもいいから。ちょっとだけ。少しだけ。
きっとあの子の足元にだって及ばないのだから。
「…やっば、立てそうに、ない、かも……」
あはは、なんて笑ってみる。
「なんやねんそれ。ほら、ん」
すると彼はぶっきらぼうに手を差し出してくれた。
やっぱり自分で立とうかな、なんて。だって、手を繋いでいたあの子に悪いじゃないか。きっとあの子は彼の彼女だろうし、彼女でもない女が触れていいわけない。ましてや好意を持ってる奴だなんて。
でも、これは彼からの厚意であって私が要求したんじゃない。だから、これはきっとセーフだ。
「……上書き」
「ん？なんか言った？」
「…なんも」
だけれども、保存までは出来ないよね。
.
１発目から失恋ものになってしまってすみません…
これから明るくしてくんで許してください………
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コットンの森(プロフ) - トクメイキボウさん» 嬉しいお言葉に心臓がぎゅっとなりました。純粋に嬉しくて何回もコメントを見返しちゃいます。無い文才を捻り出した甲斐がありました。短編は長編が終わり次第再開が出来ればと思っています。お読み頂き、そしてコメントありがとうございました！ (2019年3月31日 17時) (
レス) id: c3504fefeb (このIDを非表示/違反報告)
トクメイキボウ - コメント失礼します。完結おめでとうございます。実は貴方様の作品を以前から拝読させていただいておりました。貴方様の創る世界観が大好きです。短編集が終わるのは悲しいですが、長編の方も引き続き応援させていただきます。頑張ってください。コメント失礼しました。 (2019年3月31日 16時) (レス) id: 9fdc769b3d (このIDを非表示/違反報告)
コットンの森(プロフ) - パピヨンloveさん» しばらくログインしていなくて今しがた気づきました…。返信遅くなって申し訳ありません。題名は｢かくかくのさいじょ｣と読みます。赫赫で赤々と光輝く様や、業績や名声が輝かしく現れる様などの意味があります。個人的にそういう女性が好きなので題名につけました。 (2019年3月10日 12時) (レス) id: c3504fefeb (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - 読んでいて、凄いと思いました！！これからも頑張って下さい！！ちなみに、題名ってなんて読むのでしょうか？ (2019年2月16日 14時) (レス) id: d07448dafe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コットンの森 | 作成日時：2018年9月20日 0時
