幼き日の1ページ【Shinju】 ページ6
⚠️注意⚠️
・朝様宅ターニャさんとの関係組みが完了する前に執筆したものの為、呼び方や向けられる思いなどは作者の想像による補完となります。
・モブ→『』 名有りキャラ→「」
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「アミル！ どうして……こんなにボロボロに……」
「お願い、目を覚ましてよ、アミル……！」
「私……大きくなったらお医者さんになりたいって、前に言ったよね。それでね、私……お医者さんになったら、アミルのこと、誰より一番に守りたいの！」
あの日、私は決意した。だから――
＊＊＊
『昨日のアニメ見た〜？ ヒロインの子、暴れん坊でまさに破天荒、って感じでかっこよかったよね〜』
「それ、意味間違ってるよ。「破天荒」は、「今まで誰もしてこなかったことをする」って意味で――」
『もう、せっかく楽しくお話ししようと思ったのに……つまんないよ、ランちゃん』
『太陽って、どうしてあんなに眩しいんだろう？』
「それは、水素が核融合ってのを起こして、大量のエネルギーが――」
『えー、ランちゃんの言うこと、難しくてわかんないよ！』
――ただ、当たり前のことを言ってるだけなのに。ただ、正しいことを言ってるだけなのに。
どうしていつも私は、皆と分かり合えないのかな。
別に今に始まったことじゃない。昔から、私はこうだったから。……割り切っているつもりでも、足取りは重い。今日も退屈な授業を終えて、校門を出て、最短経路で家路に着く。
「もうー、置いてかないでよー、ランちゃーん！」
背後から響く、聞き慣れた明るい声。振り向けば、遥か遠くに豆粒のような影。それが近づいてくるのを待つまでもなく、それが隣の家の幼馴染の姿だと解る。
「アミル？ ……なんだ、てっきり先に帰ってたのかと思ってたよ」
「ごめんね、ランちゃんのこと探してたら、すれ違っちゃったみたい！」
「もう、無理して私に付き合ってくれなくたって、大丈夫なのに……」
口ではそう言ってはみるものの、今の私には、幾度となく私に向けられてきた彼の無邪気な笑顔が、何より嬉しかった。
「私……どうしていつも、孤立しちゃうのかな」
二人並んで歩く帰路で、空を見上げながら、私は何気なくそう呟いた。
「えっ、子リス！？ ランちゃん、昔の動物になっちゃうの！？」
「もう、違う違う、「孤立」！ ……ひとりぼっち、ってこと」
「えぇ！？ そうなの！？」
アミルは心配そうに目をぱちくりさせながら、私の顔を覗き込んでくる。
ラッキーメンバー
アミル
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