４度目の練習 ページ6
「…ほら、練習終わったなら帰るよ」
恭弥が私の手を引いてくれた。
昔と変わらない、手の暖かさ。
ただ違ったのは、手の大きさかな？
「…うんっ！」
手を握り返して前を歩く君の隣に行く。
「こんな馬鹿な君にも一人前に恋愛ができるなんてね」
「ひ、ひどい！恭弥に言われたくないよ！」
「なにそれ、どういう意味」
「ヒトを近寄らせない恭弥だってするつもりないんでしょ」
「…さぁね」
「えっ、ちょ、うそ！？」
「冗談だよ」
クスクスと満足そうに笑う。
またからかわれた…！
ねぇ、もし君がほんとに誰かに恋愛してるなら。
絶対応援するからね？
だけどその前に……
私の気持ちを聞いてほしいの。
「あっそうだ、恭弥！」
「なに？」
「今日は寄り道して帰ろうよ！」
「…いいよ、僕もしようかと思ってたしね」
「やったね！ねぇ恭弥、ジュースおごってー」
「それくらい自分で買いなよ」
「えーいいじゃんケチ」
「咬み殺されたい？」
「そんなこといっても怖くないよー」
そういうこと言いながら、なんだかんだで優しい恭弥は手を挙げたことがないから。
強いていえば……
ピンッ！
コツンッ！
「い、いたっ！恭弥のデコピン痛い！」
じんじんと痛む額を抑える。
赤くなってるよ、と言ってクスリと笑う恭弥。
この人のデコピンはめちゃくちゃ痛い。
痛くて涙が出るくらいに。
「まぁしょうがないから買ってあげるよ」
ほら、と言ってヘルメットを渡す。
ちょっと恭弥をにらみながらヘルメットを被り、バイクに跨り恭弥にしがみつく。
この時間が一番大好き。
中学生でヘルメット被らないでバイク運転してなぜ捕まらないのかは置いといて…
歩いて帰って長く一緒に入れるのもいいけど、恭弥にくっつけるからバイクもいいな。
そんな風に思ってるのは私だけかもしれないけど。
「…舌、噛まないようにね。それからきちんと掴まっててよ」
その言葉で恭弥の腰に巻いた腕に力を入れる。
それを合図にバイクは動き始めた。
「……恭弥………好き……」
バイクの音で聞こえないようにそっと、小さく呟いた。
「何かいった？」
「っ！う、ううん、何でもないよ！」
恥ずかしいし、まだ勇気がないから言えないけど…
いつか絶対言ってやるからそれまで待っててね、恭弥！！
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剣姫(プロフ) - 空町琥珀さん» いえいえ！こちらこそネタ提供ありがとうございます(*´∀｀)私もよく家で発狂して犬に吠えられて親に怒られますwwありがとうございます、あっちも頑張ります(*´ω｀*) (2013年10月3日 19時) (
レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
空町琥珀(プロフ) - 採用ありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))友達と一緒に見て『恭弥様サイコー！』と叫んで、先生に怒られてしまいました( ´ ▽ ` )ﾉすごく面白かったです！ヤキモチの答えも頑張ってください☆彡 (2013年10月3日 18時) (レス) id: 178bc3e2ab (このIDを非表示/違反報告)
剣姫(プロフ) - 空町琥珀さん» ありがとうございます(*´∀｀)ぜひ見てくださいwあ、それいいですね、採用させていただきます！wお友達にもよろしくお伝えください(*´∀｀*) (2013年10月2日 19時) (レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
空町琥珀(プロフ) - 友達がめっちゃお願いしますだそうですσ(^_^;) (2013年10月2日 18時) (レス) id: 178bc3e2ab (このIDを非表示/違反報告)
空町琥珀(プロフ) - 次回作おめでとうです☆彡絶対に見ますね(・ω・)ノ友達がリア充なのでアイデア考えてもらったんですが、恭弥様は屋上のタンクで寝ているので主人公さんが膝枕をすることになって、イタズラをしようとしたらばれて、イタズラし返されるっていう話はどうでしょうか？ (2013年10月2日 17時) (レス) id: 178bc3e2ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣姫 | 作成日時：2013年9月22日 16時
