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きっかけ、それはとても一瞬の奇跡で。 ページ1

日常。教室にはではひとり。


ひとり、いつもノートにペンを走らせる日々。


書いてるのはその時思ったこと、感じたこと、


その時、一瞬思ったことだから意味がない気はするけど


単純に馬鹿で記憶力のない私にはちょうどいい。



“疲れた。共感者が欲しい“
“どうしてなんだろう“


いろんな言葉がノートに文字として可視化していく。


コツコツ…


誰かの足音の聞こえた私はノートをさっと閉じて、本を開く。


しばらく感情とはお別れだ。


感情といたら耐えられなくなりそうだからね。









別に正面から大きないじめを受けているわけではない。


ただ、周りから理解されないだけ。


人一倍何かしらに敏感で、過剰反応を起こす。


一つの言葉が大きく胸に刺さる。


だから、人付き合いを減らした。ただそれだけ。


「ねぇ、若葉さん。」

急に呼ばれたのは、私の名前。


驚いた。声に反応しすぎただけ。


『なんですか?』

クラスメイトとの会話だって常に気を使って、で。


距離を保つって大事。


内心こんなことを言いながら、笑顔を保つ。


ちゃんと笑えてるかはわからないけど。


「あの、この前の課題集めてるんだけど、数学の。」


『あ、持ってます。ありがとうございます。』


周りから人が離れてまたひとり。


私はイヤホンをつけて音楽を流した、


雑音が聞こえるよりよっぽどいい。









『ただいま。』


弟妹の声が聞こえない。きっと私には興味がないんだろう。


私は制服のまま、荷物ごと、自分の部屋に直行した。


ひとりの空間。


私はイヤホンをさして、某配信アプリを開く。

ネットなら、ここなら、誰かの話を聞いていられる。


一方的に向こうが話すものだから、急にびっくりすることもない。


“推しくん声かっこいいなぁ“
“今日もコメント読んでくれた。“


自分という存在が、推しに理解された気がして、嬉しく感じた。


配信が終わってしまった。

実は寂しがり屋のわたし。推しはひとりじゃないんだ。


なんて言って他の推しの配信へ行く。


『わこ』なんて挨拶をして、当たり前のように。


何人も、たくさんの人に、同じことを言う。


“偽善者な八方美人の自分“に嫌気がする。

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作者名:黒洞揚羽 x他6人 | 作成日時:2020年11月29日 1時

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