3 ページ3
翔北の救命に白車の要請の電話をしたら緋山先生が出て、白車があと8分で到着するらしい。
出血は、ほぼ見られないけど足を捻挫してて頭を打ってるためなるべく早く搬送したい。
その思いが強くて白車到着までの8分はすごく長く感じた。
ピーポーピーポー
というサイレンの音が段々と近づいていて待っていた白車が到着した。
あゆはあゆのお友達のお母さんが面倒を見ててくれるというから私も耕作をいつも現場でやるみたいにストレッチャーに乗せて白車に同乗することにした。
白車の扉が閉まるとすぐにサイレンを鳴らしながら一番近い翔北まで向かう。
ピーポーピーポー
静かな白車の中でサイレンの音だけが大きく響き渡った。
翔北に着くと白車の受け入れに緋山先生がいてくれて一緒に初療室までストレッチャーを押した。
事前に頭を打っていることを伝えていたため初療室には新海先生の姿もあった。
藤川「藍沢、何があったんだ?」
初療室で耕作に処置を施しながらそう聞いてくる藤川先生。
白石「子供がね……」
緋山「あゆのこと?」
冴島「歩翔くんがどうかされたんですか?」
白石「今日、あゆの参観日で…」
緋山「うん、それは知ってる。藍沢も一緒に行ったんでしょ?」
白石「うん、それで参観日の会場はホールでホールには椅子が重ねて置いてあるところがあって……それが何かの拍子に倒れてきてそこにあゆがいたの。お友達と2人で。あゆとそのお友達を庇って藍沢先生がその椅子の下敷きになった……」
新海「事故……ですか……」
白石「はい……」
重たい空気のまま処置を終えて私たちは初療室を出た。
耕作は頭を打っていたものの新海先生いわく記憶などには問題がないらしい。
他も重症ではなかったため今は救命の個室にいる。
緋山「あゆは?迎えに行かなくていいの?」
白石「今から行かないと!でも藍沢先生……」
藤川「まずはあゆを迎えに行って来い!耕作ちゃんは俺がちゃーんと面倒見とくから」
冴島「藤川先生が頼りになるかはわかりませんが藍沢先生は任せてください。歩翔くんもきっと藍沢先生のこと心配してるでしょうから」
新海「そうですよ!藍沢は今のとこ問題ないんで」
白石「じゃあ……みんなお願いね…!」
緋山「任せなさい!」
緋山先生の頼もしい返事を背に私はタクシーを捕まえてあゆの幼稚園へ戻った。
137人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明日香 - りょうちゃんさん» またまた貴重なリクエストをありがとうございます。PTSDですね。誰に看病してほしいとかはありますか? (2019年6月14日 17時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ぷにきぬさん» 貴重なリクエストありがとうございます。詳しく書いてくれてとても分かりやすいです。遅くなってしまうかもしれませんが書かせていただきます! (2019年6月14日 17時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
りょうちゃん - リクエストです!藍沢先生がPTSDになる話が見たいです!お願いします。 (2019年6月14日 0時) (レス) id: 57c8f9cd9f (このIDを非表示/違反報告)
ぷにきぬ(プロフ) - リクエストで藍沢先生が精神的疲労→高熱→弱る→名取先生に甘えるというのはどうでしょうか?精神的な原因は、患者の家族に責められたり、手術のミスなどが重なるというのでお願いしたいです!分かりにくくてすみません。応援してます! (2019年6月13日 23時) (レス) id: 14a1fab1df (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 桃りんごさん» わざわざコメントありがとうございます。お待たせしてしまったのにも関わらず完成度低く、すみません……またリクエスト下さると嬉しいです! (2019年6月13日 22時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ