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掴まれていた腕に、爪がくい込んでいて
多分血が出てる。
「ね、ぇ、ほんとにやめてくださっ…」
？「い、や、だ♡」
もう片方の手でお尻を触られて、
こわくて、仕方がなかった
私、これからどうなるんだろ…
？「…何やってんの」
こんな、漫画みたいなことあるんだ…
「玲於、先輩…」
？「えー、誰？お前」
玲「いーから離せよ、痛がってんだろ」
？「…ﾁｯ、めんどくせーな、今いいとこだったのに」
玲「…次こいつに手出したらただじゃおかねぇから」
その人は、玲於先輩のことを怖がって
あっけなく逃げていった。
玲「はぁ、どんだけ探させてんだよ」
「……玲於先輩」
やっぱり好きだ。
会えて、嬉しくて
玲「…まーた泣いてる」
「だってぇ……」
玲「怖かったよな、ごめん」
優しく抱きしめながらそういう玲於先輩。
玲「……うっわ、なにこの傷」
腕を見ると、想像以上に血が出ていた。
「あ、道理で痛いと思ったら…」
玲「俺が怒んなかったらこんなことならなくて済んだのに…怪我までさせちゃって」
自分を責める玲於先輩だけど、
すごく優しいなって改めて思った。
「私がお家を出てったのが悪いです、
だいたい私方向音痴なのに…」
玲「…さっきの、怒ってただけじゃない」
「？？なんですか？」
玲「その、お前が言ってた通り、嫉妬…してた」
玲「……あっー、もう恥ずかしいから帰るぞ」
「れ、玲於先輩…かわいい」
玲「うっせぇ、おいてくぞ」
「それはいやです、こわい」
玲「手でも繋ぎまちゅか？」
「繋ぎまーす！！」
玲「ふっ、はい」
差し出されたその手を握ると、
すごくあったかくて、
心地よかった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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作者名：登坂臣子 | 作成日時：2018年8月3日 22時
