あと半年で引退…のはずが？？

#5 回想1 ページ5

「Aー、おはよう。」
「あっ、絵理香さん！おはようございます！」
「Aはいつも朝から元気だね〜。」
「そうですかー？あ、そういえば今日の合同練習ってどんなことするんですか？」
「午前中は試合かなぁ。で午後は各自で練習みたいな感じ。だけど、普段の自主練とは違って男女で教え合ったりするよ。相手の得意なプレーを教えてもらったり、男子の戦術を見て女子のプレーに取り込んだりするいい機会だね。」
「そうなんですね！初めてだから楽しみです！」
「男子は若い選手多いから、Aにはいいチャンスだね〜きっと。私が出来るアドバイスといえば、午前中の試合の時に相手のプレーをいつも以上に観察することくらいかなぁ。」
「分かりました！ありがとうございます！」
「じゃあバス乗ろっか！」
「はいっ！」

楽しみって言ったけど、ちょっと不安だなぁなんて思いながらバスに乗り込んだ。
今日の隣の席は真祐だった。

「今日ってさ、お兄さんいるじゃん？真祐からしたらどんな感じ？」
「あんまり気にならないかなぁ。」
「そうなんだ。真祐はお兄さん繋がりで男子の代表選手に会ったことあるの？」
「ないよー。」
「そっかー。」
「うん。」

真祐との会話は基本的には淡々と進む。
場合によっては、二人ではしゃいだりするし、片方が一方的に語ってるなんてこともあるが、基本は他愛のない話でさらっと終わる。

話をしているうちに体育館に着いた。
駐車場にはもう一台バスがある。
男子は先に着いているようだ。

ー平常心、平常心。いつも通りなら大丈夫。頑張れ私。

いつものように自分の荷物を持ち真祐と並んで体育館に足を踏み入れた。

男子と軽く挨拶を交わしいつものアップを始めた。





作者です。
告白の内容に繋がる過去を回想しています。
分かりづらかったらすみません。

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