Darling ページ42
気配を消しながら潤が会議室に入ってきて俺に目配せをした。
つまり無事に送り届けたって事らしい。
二宮がスクリーンに映し出された資料の説明をしながら各部長の質問に淡々と答えてる。
俺がこの資料の説明を受けた時はお互いしかわからないであろう専門用語が飛び交ってたが、説明を受ける相手に合わせたレベルの内容で文句のつけようもない。
コイツはずば抜けて頭がキレる。
天才と言うやつかもしれない。
ま、俺には遠く及ばないがな。
「二宮。」
「はい？」
説明の手を止め、何か不手際があったかと探る様に俺を見る。
「今日は俺の誕生日だ。可愛い嫁がサプライズ仕込んで待ってんだ。この場では手短に済ませろよ。」
横目で潤を見ると気づいていたのかと目を見開き驚いてる。
やっぱりな…
お前らの考える事なんざお見通しだってんだ。
「気づいてないフリするんですね？」
「あぁ。」
「社長にもそんな一面が？」
「いや？気づいてないフリをして俺に嘘ついた事を盾に好き放題させてもらう。」
「俺…もうすぐ伯父さん？」
「いや？まだまだ教える事も仕込む事もあるのに禁欲生活は無理だ。」
『あぁ』と頷き二宮は手元の資料に目を通してどこを省くかと計算してる。
「とりあえず一通り説明しろ。この場で理解できねぇバカは直接二宮に聞け。むしろそんなバカなヤツは明日から来なくていいがな。」
俺のその言葉に途端に目の色を変えた連中は、二宮の説明を聞きながらひとりひとりにもたせてるタブレットを片手に必死にメモを取ってる。
できんなら最初っからそうしろってんだ。
のらりくらり低レベルな質問ばっかしやがって。
二宮が再び説明を始めたのを聞き流しながらタバコを咥えて、目が合った潤を人差し指でクイッとして呼んだ。
諦めたかの様に小さなため息をついた潤が俺の右側に立つ。
「俺の知らない所で俺の嫁とコソコソしてた罪は重いぞ？」
「…ですが、社長。」
「お前には責任は取らせねぇよ。大方、嫁の方がお前に無理強いしたんだろ？」
「まぁ…はい…。でも私も『わかってる』」
誕生日なんかろくに祝ってもらった記憶がない俺の為でもあると、お前がAの誘いに乗った事くらい。
「お前に相談したAがどんなプレゼントを用意してあるのか楽しみだな。」
意地悪くそう言って潤を見ると気まずそうに視線を反らした。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
